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丸井グループ/植物肉ミラクルミート開発のDAIZと資本業務提携

2021年10月05日 13:45 / 経営

丸井グループは10月5日、発芽大豆由来の植物肉「ミラクルミート」を開発・生産するスタートアップであるDAIZと資本業務提携契約を締結したと発表した。

<資本業務提携>
資本業務提携

DAIZは2020年に大豆を主原料とする植物肉事業を本格的に開始し、おもに大手食品メーカーや小売・流通企業との取引で事業を拡大して、植物肉のさらなる認知度の向上と市場の拡大をけん引してきた。

植物肉は、地球温暖化の原因である温室効果ガスの主要な排出源の一つとなっている畜産に頼らない、新たな肉として注目されている。こうした「フードテック」における新たな体験の創出や、事業によって社会に貢献する取り組みは、グループの未来投資の切り口の一つである「サステナビリティ」を追求するものと考え、出資にいたった。

今後、両社は、DAIZの植物肉「ミラクルミート」のおいしさや、新しい食文化の体験が味わえる、タッチポイントの創出・ブランディング強化を図る。お客と商品が出会い・体験できるショーケースとしてグループのリアル店舗や接客スタッフ、エポスカードなどのリソースの活用によって、「ミラクルミート」の認知向上と、植物肉を食す文化の共創に取り組み、サステナブルな「食」の未来の実現に寄与する。

現在、地球温暖化が大きな課題となる中、世界で食用に飼育されている15億頭もの牛による二酸化炭素や腸内ガス(メタン)の排出が温室効果ガスの大きな要因となっており、食生活の見直しが求められている。

また、世界的な人口増加と新興国の経済成長により、2030年にはタンパク質の需要に供給が追い付かなくなる「タンパク質危機」が予想され、これまで以上に食肉価格の高騰が懸念されている。そこで、植物肉が代替タンパク質として注目されており、その市場は世界で9兆円を超えると見込まれている。温室効果ガスの排出を抑える効果が高く、代替タンパク質として注目される植物肉が、牛肉・豚肉・鶏肉と同じように食卓に並ぶ時代が到来している。

DAIZは、独自の技術によって、これまで植物肉普及のハードルとなっていた「味と食感に残る違和感」「大豆特有の青臭さや油臭さ」「肉に見劣りする機能性(栄養価)」といった課題を解決する植物肉「ミラクルミート」の開発に成功したという。

<DAIZのミラクルミートの製造工程>
DAIZのミラクルミートの製造工程

新たな肉として注目されている植物肉は、温室効果ガスの排出を抑える効果の高い植物性食品。地球温暖化を防ぐため、今からでもできることは、なるべく地球にやさしい植物肉を食生活に少しずつ取り入れることであると考えている。丸井グループとDAIZは、植物肉「ミラクルミート」の普及を通じて、サステナブルな世界の実現に向けて貢献するという。

丸井グループは、未来投資における「食」領域の取り組み拡大やスタートアップ企業の成長の支援により、本業とのシナジーをさらに加速する計画だ。

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