流通ニュースは、流通全般の最新ニュースを発信しています。





キャンドゥ/イオングループ出店などで2026年度2000店舗体制へ

2022年01月14日 17:42 / 経営

イオンとキャンドゥは1月14日、キャンドゥの今後の事業戦略について共同記者会見を開催した。

<キャンドゥ城戸社長、イオン吉田社長>
キャンドゥ城戸社長、イオン吉田社長

両社は2021年10月14日、イオンの公開買い付けによりキャンドゥをイオングループ連結子会社化することを発表。2回の公開買い付けにより、1月5日イオンのキャンドゥ株式保有率は51.16%、イオングループの連結子会社となった。キャンドゥの上場は維持され、城戸一弥社長ら経営陣は続投となる。

グループの協業により、イオンはキャンドゥの日用雑貨といった商品供給、ファンシー雑貨の導入による若いファミリーなど新たな顧客層の獲得に期待。キャンドゥはイオングループ各社への出店による規模拡大、食品など商品調達、WAONなどデジタル基盤の共有、物流改革などによる利益率改善を見込む。

<ファンシー雑貨でイオングループに若年層呼び込めると期待>
ファンシー雑貨

キャンドゥは2021年11月期連結売上高730億円、営業利益9億6000万円(営業利益率1.3%)、1180店舗から、2026年11月期は連結売上高1250億円、営業利益62億5000万円(営業利益率5.0%)、2000店舗を目指す。

<商品力に期待と吉田社長>
商品力に期待と吉田社長

イオンの吉田昭夫社長は、「100円均一価格業態はコロナ禍でも、ワンストップショッピングができる業態として生活者の支持を得ている。イオンの既存業態と親和性が高く、集客力が増すと考えている。また、アクシスというキャンドゥの製造・商社機能を持つ子会社の存在も魅力の一つで、グループの非食品分野の商品開発強化につながる。イオンになかった日常雑貨、ファンシー雑貨などをキッズリパブリックに導入するなど、新たな客層を呼び込めると期待している」。

また、「イオングループのGMSなどに出店、各フォーマットでドミナンスを強化することで売り上げ拡大、オペレーションの効率化につながる。営業利益率に関しても、イオンのオンラインショップでの販売、資材調達などスケールメリットを生かすことで改善を見込む。アフターコロナを見据え、グループのシナジーを発揮、全体の成長につなげたい」と意気込みを語った。

イオングループ各社では、ダイソー、セリアといった他の100円均一業態がすでに出店しているが、「100円均一業態はキャンドゥにすべて置き換えるのはなく、規模、立地、商品の強みなどで住みわけをする。現在スーパーなどで100円均一業態が2社入っている場合もあり、大型店なら十分共存が可能だと考えている」という(吉田社長)。

キャンドゥはイオングループとの協業で、顧客満足度の最大化を図る。(1)イオングループ各社への出店、(2)イオングループ各社への商品開発・供給、(3)ネットショップ事業、(4)海外事業、(5)新業態開発、(6)環境に配慮したエコロジー商品への取り組み、(7)イオングループとの共同商品調達によるコストシナジー、(8)ワークショップイベント進化、(9)WAON導入による「イオン生活圏」への参入、(10)共同仕入れによる出店コストと設備管理コストの低減、(11)IT化・デジタル化によるシステムの刷新・再構築、(12)物流改革、(13)人事制度改革を13のアクションプランとして掲げた。

<イオングループ各社への出店強化と城戸社長>
イオングループ各社への出店強化と城戸社長

キャンドゥの城戸一弥社長は、「まずはイオングループへの出店、コロナ禍でも伸びた知育玩具など『映える』、購入する大人の目線も意識した商品などでの差別化、WAONの導入などデジタル施策を強化していく。ネットショップへの進出、WAON導入に伴うシステム投資、無人レジの今期中の導入なども取り組みたい。現在の課題としては利益率の改善が一番だと考えている」と今後の戦略を述べた。

<知育玩具などを強化>
知育玩具などを強化

イオングループへの5年間での出店は、450店舗程度を見込んでいるという(城戸社長)。その他、ツルハグループとの協業委託店舗の出店などで2026年11月期2000店舗体制を目指していく。

関連記事

経営 最新記事

一覧

最新ニュース

一覧