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セブンイレブン/廃プラの発生源から近い立地で再資源化実験

2022年08月24日 15:30 / 経営

セブン-イレブン・ジャパンとマイクロ波化学は8月24日、大阪府の「2022年度 カーボンニュートラル技術開発・実証事業費補助金」に、「マイクロ波加熱技術を適用した小型分散型ケミカルリサイクルシステム構築の開発・実証」事業を申請し、採択されたと発表した。

<ケミカルリサイクルによるサーキュラーエコノミー>
ケミカルリサイクルによるサーキュラーエコノミー

同事業は、ケミカルリサイクルの小型分散型システム構築に向けた実証実験となる。小規模で高効率のリサイクル装置を地域に普及させることにより、廃棄プラスチック(以下:廃プラ)の発生源から近い立地で再資源化を行う効率的な仕組みを構築することを目指すもの。

環境省は、「プラスチック資源循環戦略」において、2030年までに容器包装プラスチックの6割をリユース・リサイクルすることを目標に掲げており、ケミカルリサイクルの社会実装が急務となっている。

現在、海外や国内大手化学メーカーで主に検証しているのは、一カ所のプラントで数千~数万トンの廃プラを処理する「大型集中型」のケミカルリサイクルだが、廃プラは比重が小さく重量当たりの輸送効率が悪いことから、内陸部や遠隔地から輸送する場合には、高コストとなることやCO2排出量が多くなるという課題があるという。

同事業においては、廃プラ発生地の近傍で分解処理をしてオイル化する「小型分散型」のケミカルリサイクルの技術開発・実証を行う。

<大型集中型と小型分散型のイメージ>
大型集中型と小型分散型のイメージ

廃プラから再資源化までの輸送効率の向上と、加熱工程の電化、再エネ電力の利用によるCO2排出の大幅削減および全体のリサイクルコストの低減が見込まれる。

また、精製・再重合、再生資源の流通に関しては、化学メーカーや石油会社などと連携することで、小型分散型のケミカルリサイクルシステムを構築。2025年までに、年間最大1万tまで処理能力を向上させることを目標としている。

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