セブン&アイ/グループ重点戦略のモニタリングで「戦略委員会」設置
2023年03月10日 15:10 / 経営
セブン&アイ・ホールディングスは3月9日、グループ重点戦略の進捗をモニタリングするとともに、最適なグループ事業構造・戦略的選択肢を継続的に検討する体制を構築すべく、独立社外取締役のみで構成する戦略委員会を設置すると発表した。
井阪隆一社長は、「戦略委員会では、国内外コンビニエンス事業の成長戦略、スーパーストア事業の構造改革等の進捗を確認すると同時に、これらの戦略実現のために最適と考えられるグループ事業構造、IPO、スピンオフを含む戦略的選択肢に関する分析検証を実施、グループの中長期的企業価値向上のための助言を取締役会に対して行う」と委員会の役割を説明した。戦略委員会のメンバーは独立社外取締役8名で、西友CEOも歴任したスティーブン・ヘイズ・デイカス氏が委員長を務める。
また、井阪社長は、「今回、グループ重点戦略を検討する中で、新たに社外取締役の方に入って頂き、外国籍の方が5名いらっしゃる中で、アンコンシャス・バイアス(無意識の偏ったモノの見方)がない、前提条件がまっさらなところから議論をスタートし、『あー、こういう風に見られてるのか』と強く感じた。私どもとして、真っさらな白地で、皆さんが意見を言っていただくことに対して1つ1つお答えしていくわけですけど、『これは、もしかしたら自分は過去の経験に拘泥してたかもしれないな』みたいなところに気づかされる点も多く、大変でしたが、大変勉強になりました」と述べた。
その上で、「改めて、食が我々の強みであるということの気付きは、社外取締役の先生方が『食とコンビニが、本当にこのグループの強みだよね』と異口同音に、いろんな検証をする中でお示し頂いたことにある。また、戦略委員会の委員長に就任されるスティーブン・デイカスさんは、流通業の経験が非常に豊富であります。実際、来日も何回もして頂いて、お店回りも、セブンーイレブンだけでなく、スーパーマーケット、イトーヨーカドー、ヨークも見ていただく中で、いろんな気づきを頂きました。改めて今年の春、そしてこの秋にもオープンいたしますが、私どものスーパーマーケットを支える、食のインフラ(プロセスセンター・セントラルキッチン)、ネットスーパーのセンターについても、間違ってなかったなと。今までやってきたことに対して自信を持つこともできた。そういったことも含めて、やはり食を中心としてもう一回、強化をしていきたい」と語った。
また、イトーヨーカ堂の山本哲也社長は、「今まで改革をやりながら、成果の面で計画は未達だった。今回、それを担保するためのモニタリングを、我々が内部でやるのではなく、外部のエキスパートの起用であったり、セブン&アイHDの取締役及び戦略委員会のモニタリングをきちっと行いながら、その進捗、また課題の消し込みをやっていくことで、着実に達成していきたい」と述べた。
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