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ファミリーマートほか/ペットボトルのリサイクル過程を追跡する実証実験第2弾

2023年06月08日 16:00 / 経営

旭化成、ファミリーマート、伊藤忠商事、伊藤忠プラスチックス(略称:CIPS)、コカ・コーラ ボトラーズジャパンは6月15日、資源循環社会の実現に向けたデジタルプラットフォーム構築プロジェクト「BLUE Plastics(ブルー・プラスチックス)」の取り組みの一環として、使用済みペットボトルを回収箱に投函後、リサイクル素材や製品に加工されるまでスマートフォンのWebアプリでトレース(追跡)できるサービスの実証実験を都内ファミリーマート3店舗で開始する。

サービスの利用者が、ファミリーマートの店頭に設置された専用の回収箱に、使用済みペットボトルを投入。その際に、利用者は回収箱に記載された二次元コードをスマートフォンで読み取り、投入したペットボトルの本数をWebアプリ上で登録する。登録後は、投入したペットボトルが地図上でどこにあるか、現在どの企業がどのような処理を行っているかを確認可能だ。期間は8月31日までを予定しており、アプリの稼働状況や、消費者の行動変容、再生プラスチックの利用促進に与える影響などを検証するという。

<実証実験の概念図>

2022年9月~11月に、旭化成、ファミリーマート、伊藤忠商事とCIPSは、東京都葛飾区のファミリーマートで、実店舗では初めてブロックチェーン技術を活用したトレーサビリティ(追跡可能性)の実証実験を行った。その結果、スマートフォンアプリの利用により、同店舗でのペットボトル回収量が通常の2倍以上に増加。品質(ボトルの洗浄・ラベルの除去などの質)も大きく向上することが確認できた。

<アプリの画面イメージ>

前回はリサイクル企業までの追跡だったが、2回目となる今回はコカ・コーラ ボトラーズジャパンの参加により、ペットボトルが再び製品に生まれ変わるまでトレースすることが可能だ。加えて、アプリのアップデートも行い、各店舗や参加者全体でのペットボトル投入数ランキングや、回収されたペットボトルのリサイクル状況を地図上で確認できる機能など、リサイクルの成果を消費者がより実感しながら参加できる仕組みを構築することで、回収品の量と質をさらに向上させることを目指す。

実施店舗は、東京都千代田区と世田谷区、品川区内の計3店舗。都心の駅前や商業立地、若年層が多いエリアなどで行い、立地や客層による回収量・質の変化を確認する。また、複数のパートナー企業の参加ができるよう選出しているという。

参加企業の役割としては、旭化成が実証実験の企画設計および本実証実験向けのトレーサビリティシステムの提供、システムの検証を行う。ファミリーマートは、実証実験における実店舗を活用した企画設計、内容検討および実施、回収結果の検証を担当。コカ・コーラ ボトラーズジャパンは、実証実験により回収されたペットボトルを自社製品に適用。伊藤忠商事とCIPSは、実証実験に関する各種支援を担当する。

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