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リンガーハット/上野・御徒町にちょい飲み業態「ちゃんぽん酒場」オープン

2016年01月21日 19:25 / トピックス商品店舗店舗レポート

リンガーハットは1月21日、東京・上野の「リンガーハット上野御徒町店」2階をリニューアルし、「ちゃんぽん酒場 上野御徒町店」をオープンした。

<リンガーハット上野御徒町店>
リンガーハット上野御徒町店

「ちゃんぽん酒場」は昨年6月に、浅草の「リンガーハット浅草駅前店」に1号店をオープンした、ちょい飲みを意識した業態。

「ちゃんぽん酒場 上野御徒町店」は、通常は客席として利用している2階を、16時以降に「ちゃんぽん酒場」フロアに変更する。

通常のリンガーハットで常時提供している生ビールに加え、16時以降は、ハイボール、酎ハイ、サワーなどのアルコールメニューとバリエーション豊かなギョウザ、焼き串、おつまみなどを提供する。

<2階にちゃんぽん酒場>
2階にちゃんぽん酒場

これまで、ちょい飲み需要を取り込むため、2011年から東京都大田区の「JR蒲田東口店」から、アルコールやおつまみメニューを導入する取り組みを開始した。

2013年には、東京都大田区の「リンガーハット大森店」をリロケートしたのに合わせ、居酒屋風のモデル店と位置付けていた。

現在、居酒屋メニュー導入店舗は、東京都内10店のほか、首都圏、関西、九州と合計21店を展開している。

居酒屋メニュー導入店舗は、オープン当初は客数が飛躍的に伸びるが、徐々に客足が落ち着き、結果的に、既存のリンガーハットと客数、売上が変わらなくなる課題があったため、「浅草駅前店」をリニューアルすることでテコ入れを図った。

<ちゃんぽん酒場の全景>
ちゃんぽん酒場の全景

「ちゃんぽん酒場」を担当する熊秋利ビルイン営業チーム部長は、「これまでの居酒屋メニュー導入店舗は、ちゃんぽんのイメージが強く、既存店と差別化が十分にできていなかった。店内の雰囲気や提供メニューを一新することで、ラーメンや牛丼店などの、ちょい飲みとの差別化を図る」と語る。

浅草駅前店、上野御徒町店とも、2フロアの店舗で、両店とも2階のワンフロアを「ちゃんぽん酒場」と位置付けた。2フロアの展開のため、1階は終日、通常店舗として営業する。2階は昭和初期をイメージしたレトロな居酒屋をイメージした空間に仕上げた。

<店頭のデジタルサイネージで居酒屋をアピール>
店頭のデジタルサイネージで居酒屋をアピール

ちゃんぽん酒場の営業は16時以降のため、豊富なアルコールとおつまみの提供も16時以降となる。そのため、店舗外観は、通常のリンガーハットをベースに、赤ちょうちんをつける簡素な造りとした。

昼間の時間帯は一見すると、居酒屋メニューが提供される店舗に見えないが、16時以降は、店頭のデジタルサイネージに、「ちゃんぽん酒場」の看板やアルコールメニュー、居酒屋メニューを表示。居酒屋として、営業していることをアピールする。

<居酒屋メニューの一例>
居酒屋メニューの一例

居酒屋メニューは、基本的に既存のリンガーハットの厨房設備で調理できるものを開発。リンガーハットで定番のギョウザ、ギョウザににひと手間加えた、大葉ギョウザ、スタミナギョウザ、黒豚巻きギョウザなど8種類のギョウザを税別150円~390円で展開。

国産野菜にこだわるリンガーハットの調達力を生かし、野菜豚焼き串を提供。豚肉を巻いた「なす」「たまねぎ」「ミニトマト」「ねぎ」「大葉」など8種を180円均一で提供する。串焼きは、既存のギョウザ焼き器を利用して調理する。

枝豆、旨ダレ塩キャベツなどの定番おつまみメニューのほか、長崎おでん盛り合わせ(370円)、レタス鍋(塩・味噌)各500円などを提供する。

長崎ちゃんぽんを活かしたメニューも投入。通常のちゃんぽんの豚骨ではない、塩ベースのスープに、長崎ちゃんぽんの具と梅干をのせた「〆のちゃんぽん」「〆の雑炊」(各500円)も新たに開発した。

<ビールのほか、ハイボール、酎ハイもサーバーで提供>
ビールのほか、ハイボール、酎ハイもサーバーで提供

これまでは、通年で同じメニューを提供していたが、季節メニューを投入。おでん、鍋といったメニューのほか、ドリンクでは、夏はシャリ酎ハイ、冬は焼酎、日本酒を提供する。

1号店の浅草店は、16時以降を中心に客数が10%増、客単価もアルコールとおつまみの注文が加わったことで、10%増となり、売上高は20%増となった。

通常のビルインタイプ(単独店)のリンガーハットの客単価は単品注文が多く700円前後だが、ちゃんぽん酒場では、1100円~1200円程度に客単価が上昇している。

<昭和レトロの雰囲気をポスターで演出>
昭和レトロの雰囲気をポスターで演出

当初は、ビールなどアルコールを飲んで、つまみ1、2品、最後に〆のちゃんぽんで合計1500円程度の客単価を想定していたが、アルコールと一緒に通常のちゃんぽんを注文するお客も多いという。

はっきりとした統計はないものの、ちゃんぽん酒場の利用者が、昼のランチタイムに来店するケースもあり、新規顧客の開拓にもつながっている。

<壁面のメニューのポスター>
壁面のメニューのポスター

今後は、浅草駅前店と上野御徒町店で「ちゃんぽん酒場」の集客力やメニュー構成などを検証する。現在の居酒屋メニュー導入店舗は、駅に近い立地で、フライヤーを導入している店舗となっている。

<座席はテーブル席を中心に配置>
座席はテーブル席を中心に配置

2フロアで居酒屋メニューを導入しているのは、両店のほか、大阪の1店のみ。今後、「ちゃんぽん酒場」を多店舗展開するためには、1フロアで通常のリンガーハットとちゃんぽん酒場のイメージを両立した店舗が必要となる。

<カウンター席も設置>
カウンター席も設置

そのため、9月を目途に、外部のデザイナーを起用した新コンセプトの「ちゃんぽん酒場」を開発し、多店舗展開を加速する予定だ。

店舗概要
所在地:東京都台東区上野6-8-5
TEL:03-5807-1045
営業時間:10時~2時
店舗面積:62.7m2
客席数:23席

■居酒屋風リンガーハット
http://www.ringerhut.jp/special/pub/

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