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サイゼリヤ/ラボ併設の持ち帰りスープパスタ専門店

2016年10月21日 21:15 / トピックス商品店舗

サイゼリヤは10月17日、東京・茅場町に、持ち帰り・スープパスタ専門店の新業態「ZUPPA di PASTA(ズッパ・ディ・パスタ)」をオープンした。

<ズッパ・ディ・パスタ>
ズッパ・ディ・パスタ

店舗面積は約25m2の小型店で、オフィス街のほか、駅前、駅構内など狭小立地への出店を想定した新業態。

店内

スープパスタと、本場イタリア産のグリッシーニ、大麦ブレッドを小袋に詰め放題のセットメニューを税込500円で提供する。忙しいビジネスパーソンをターゲットにした業態のため、土日祝日は休業する。

<注文方法>
注文方法

実験店の位置付けて、メニュー開発を迅速に行うため、店舗スペースとは別にメニュー開発を行うラボラトリー的なキッチンを併設した。

<注文カウンターにパンの詰め放題コーナー>
注文カウンターにパンの詰め放題コーナー

サイゼリヤの千代川聖FFS事業部長は「忙しく働くビジネスパーソンに向けて、自分の時間を犠牲にすることなくしっかりと栄養補給ができる業態を目指した。男性は、牛丼店などで手軽に短時間で食事ができるが、女性が一人で短時間で食事ができる店舗はあまりない。オフィスへの持ち帰りを含め、女性が使いやすいメニュー構成にした」と語る。

<Rosso(赤)の一例>
Rosso(赤)の一例

時間がないランチタイムに迷わず注文ができるように、メニューはRosso(赤)、Bianco(白)、Specialita(きまぐれ)の3つに絞り込んだ。

<Bianco(白)の一例>
Bianco(白)の一例

赤はトマトベース、白はクリームベース、ブイヨンベースなどを用意。現在、きまぐれはカレーベースのスープパスタを提供している。

赤、白、きまぐれの3つの商品構成をベースに、10種類程度のメニューを不定期に入れ替えて提供する予定だ。

<グリッシーニを訴求>
グリッシーニを訴求

イタリアの食文化を日本に紹介してきたサイゼリヤだが、イタリアの固焼きパンであるグリッシーニの取扱いはなかった。

スープにクルトンのように浮かべたり、スープに浸して食べることができるグリッシーニを打ち出すことで、これまでのサイゼリヤにはなかった食感を提供する。

また、グリッシーニのほかに、新規食材としてズッキーニを取り入れた。基本的な食材はサイゼリヤと共通のものを使用するが、新規食材も導入することで、メニューでの差別化を目指す。

<客席>
客席

基本的には、持ち帰り専門業態だが、店内には4席の客席を設けた。

現在、スパゲッティ専門店でテイクアウト専門の実験店舗として、千代田区末広町に「パスタス末広町店」を展開しているが、店内に客席がないことで、店舗を利用しないお客もいるため、イートインスペースとして客席を設置した。

<ドリンクコーナー>
ドリンクコーナー

シンプルな商品提供を目指し、ドリンクやサイドメニューの販売はしない。店内には、店内飲食用に、アックア(ミネラルウォーター)とメラグラーナ(ザクロ酢)を用意し、無料で提供する。

千代川部長は「イタリアのマンマが、家で作ったスープをさっと食べて、仕事に行ってらっしゃい、というイメージを店舗コンセプトとした」と語る。

<注文カウンター>
注文カウンター

サイゼリヤでは7月7日に、ズッパ・ディ・パスタに隣接するビルに、スパゲッティ専門の新業態「スパゲッティマリアーノ」も出店している。

スパゲッティマリアーノは、スパゲッティ専門店でランチでは、スパゲッティ、サラダ、ドリンクのセットを500円で提供する。

<スパゲッティマリアーノに隣接して出店>
スパゲッティマリアーノに隣接して出店

ズッパ・ディ・パスタは、旧マリアーノスパゲッティ(移転によりスパゲッティマリアーノに名称変更)の跡地に出店しており、2つの新業態を至近距離で展開する。

<スパゲッティマリアーノ>
スパゲッティマリアーノ

昨年12月ごろから、新業態の開発を本格化させ、スパゲッティ専門店とスープパスタ専門店の2つを店舗を展開する用意をしていた。

両店ともサイゼリヤの名前を出していないため、お客から見ると2つの異なるメニューを提供する独立店があるように見える。

スパゲッティとスープパスタという異なる看板メニューを両店とも500円という価格帯で打ち出すことで、各業態とも特徴のあるメニュー開発を進めていきたいという。

店舗面積の比較では、サイゼリヤは客席70席程度を含み約260m2、スパゲッティマリアーノは客席34席を含み約70m2、ズッパ・ディ・パスタは約25m2となり、最小規模の業態となる。

標準的な営業時間では、サイゼリヤは11時~翌2時、スパゲッティマリアーノは11時~23時、ズッパ・ディ・パスタは11時~20時となっている。

ズッパ・ディ・パスタは、ランチとディナーとも同一メニューを提供し、アルコールを含みドリンクの提供もないため、ランチを主力に営業する業態と位置付けた。今後、ディナータイムの需要を見極めながら、適切な営業時間を決定したいという。

スパゲッティマリアーノとズッパ・ディ・パスタはともに、忙しいビジネスパーソンをターゲットとした業態のため、持ち帰りに対応できる使い捨ての容器で商品を提供している。

千代川部長は「コンビニもイートインを設置するなど外食を意識した取り組みを行っている。外食企業として、レンジではなく店舗で直火を入れて調理する鮮度感、素材の新鮮さなどを打ち出し、お客さんにしっかりと栄養のある食事を提供していきたい」と語った。

店舗概要
所在地:東京都中央区日本橋兜町16-4
島田ビル1階
TEL:03-5643-1150
営業時間:11時~20時
定休日:土日祝
店舗面積:26m2

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