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ケンコーマヨネーズ/人手不足・需要増に対応、総額150億円投資し工場建設

2017年11月07日 20:05 / 経営

ケンコーマヨネーズは外食・中食業界の人手不足、調理が簡便でおいしい業務用食材への需要増に対応し、新商品開発、工場建設、食材包装の変更など多様な施策で取り組んでいる。

現在、総額150億円を投資し、4工場の増設・新拠点建設による生産体制の強化を進めている。

<西日本工場イメージ>
西日本工場

西日本工場(京都府舞鶴市)では、2019年3月予定で、同社のロングセラー「ファッションデリカフーズ」のラインを増設。

<ロングセラー「ファッションデリカフーズ」>
ロングセラー「ファッションデリカフーズ」

飲食店などの人手不足や中食市場の成長で、需要が増加している小型形態のロングライフサラダ(通常のサラダと比べ長期保存が可能なサラダ)などのさらなる拡販を目指す。投資額は約56億円、生産能力では年間約4300トン(完成後の増加能力)を見込む。

また、2019年2月完成予定の静岡富士山工場(静岡県富士市)は、第1工場がたまごの一貫した生産システムによるたまご製品の製造という初期段階の目標を達成したことから、第2工場を建設。巻物などに使用する「エッグシート」、加熱方法が簡単な「レンジでお手軽とろ~りたまご」といったたまご焼き製品の最新の需要に応えた、新たな製品を生産する。年間3020トンの生産量増加予定。

グループ会社のダイエットクック白老(北海道)は、新工場を2018年4月に稼働させる。順次現在の拠点から生産を移管し、じゃがいも製品など冷凍食品と日配品の生産に取り組む。

さらに、関東ダイエットクックは既存の所沢工場に加え、神奈川県に2018年6月新工場を建設する。量販店向けの日配品を中心に、関東の市場の取り込みを目指す。

<増設・新工場一覧>
増設・新工場一覧

11月には、「ファッションデリカフーズ」40周年を迎え、原料・配合・製法を洗練(リファイン)させたシリーズ「ケンコーリファイン」が登場。野菜はすべて国産、化学調味料・pH調製剤不使用、素材のおいしさを引き出す製法を採用している。「ポテトサラダ」、「マカロニサラダ」をラインアップした。

また、10月には健康志向に応えた乳酸菌入りで、サラダだけでなく、肉や魚にも使える「ハーブと野菜のドレッシング」、SNS映えするメニューが作れる白い薄焼き卵焼きの「ホワイトエッグシート」を発売。

<SNS映えするメニューが作れる「ホワイトエッグシート」>
SNS映えするメニューが作れる「ホワイトエッグシート」

レンジで加熱するだけで使いやすい「レンジでお手軽とろ~りたまご」を顧客の声を集めて、開発した。レンジ調理なので、湯煎や事前に冷蔵庫で自然解凍する手間が省ける。200g入りでオムライスなら約2食、ミニどんぶりで約4食の分量と使い切りしやすいサイズにしている。

<リファインシリーズから包材の仕様を変更>
リファインシリーズから包材の仕様を変更

さらに、リファインシリーズから、包材の仕様を変更。商品ごとに見分けがつきやすいよう、色を変える。漢字には振り仮名を加え、外国人スタッフでも読みやすく、商品を見分けやすくする。今後も、分量、包材など顧客の需要を見極めながら、商品の形態を変化させる方針だ。

<炭井孝志社長>
炭井孝志社長

11月7日に行われた「ケンコーマヨネーズグループ総合フェア」での記者会見で、炭井孝志社長は、「利便性、簡便性の高い商品を開発し、業態別、分野別に様々な提案をしていく。人手不足やインバウンドの取り込みで、多様化する顧客の需要に応えられる生産体制を強化する」と話した。

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