アインHD/国内初、藤沢市の公道で「医薬品配送」ロボット活用実験
2021年03月04日 14:20 / IT・システム
アインホールディングスは3月4日、パナソニック、Fujisawa SST協議会と連携し、小型低速ロボットによる処方せん医薬品配送の実証実験を実施すると発表した。
<「医薬品配送」にロボット活用>
※写真はパナソニック広報部提供(以下同)
今回の実験は、神奈川県藤沢市の「Fujisawa サスティナブル・スマートタウン」(以下:Fujisawa SST)の取り組みの一環として行うもの。屋外でロボットが、処方せん医薬品を配送するのは国内で初めてだという(2021年3月4日時点)。
「Fujisawa SST」は敷地面積約19ha、居住者2000人。住宅のほか、商業施設「SHONAN T-SITE」、健康・福祉・教育施設、集会所、次世代物流センターなどで構成されている。
今回の実験では、アイン薬局の医薬品配送のほか、「SHONAN T-SITE」の冷蔵弁当(弁当の価格に配送料込)の配送も行う。
アイン薬局から医薬品もしくは湘南T-SITEから冷蔵弁当を、それぞれ予約者の自宅へ、指定された日時に小型低速ロボットが届ける。
配送範囲約150戸(距離約500m)の範囲内のデリバリーを想定。屋外でのロボットによる配送だけでなく、1人のオペレーターによる遠隔監視の状況下で、複数台のロボットが同時に公道走行できるかも検証する。
2台の小型低速ロボットが公道を自動走行。ロボットは遠隔管制センターと無線接続されており、オペレーターが走行状態を確認しながら、自動で回避が困難な状況では遠隔操作に切り替えて走行する。オペレーターはロボット周辺の人との遠隔での対話が可能。必要に応じて、円滑な商品受け取りなどをサポートする。
アイン薬局での実験では、患者が医師から電話などにより診察、アイン薬局の薬剤師からオンライン服薬指導を受けた後、パナソニックの小型低速ロボット(縦1.5m×奥行1.5m×横0.65m、時速4㎞程度)にて医薬品を配送するもの(配送料不要、医薬品の料金のみかかる)。
ロボットの出発、目的地への到着は顧客の携帯電話へショートメッセージを配信する。
新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、非対面・非接触のサービスニーズが高まる中、診察、服薬指導、医薬品の受け取りまで完結できる仕組みを実験する。
同日行われたオンライン説明会で、金 順伊企画戦略課長は「オンライン服薬指導は新型コロナの感染防止のため、顧客の関心が高まっており、感染が拡大している時期は特に電話などで相談が入っている。藤沢SSTは先進的な取り組みを進めている場所でもあり、将来的には配送手段の一つとしてロボットを視野に入れている」と説明している。
■実験概要
実施日:3月5日・12日
場所:アイン薬局Fujisawa SST店(藤沢市辻堂元町6-17-1 Wellness SQUARE南館1階)
※2台同時走行については、神奈川県警および藤沢警察署の公道審査を経て実施予定。
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