百貨店運営の藤丸、ふじまるビル/特別清算開始、負債は計34億円
2024年05月31日 14:05 / 経営
東京商工リサーチによると、藤丸(北海道帯広市)と、関連のふじまるビル(同)は5月20日、釧路地裁帯広支部より特別清算開始決定を受けた。
負債は、藤丸が約25億4000万円、ふじまるビルが約8億6600万円で、2社合計約34億600万円。
藤丸は、1900年に呉服業で創業。その後、地場百貨店「藤丸」の運営を開始した。1982年2月には現在地に移転し、ピークとなる1992年8月期には売上高145億7279万円を計上していた。しかし、以降は徐々に減収傾向となり、2016年8月期には売上高が53億6983万円まで縮小していた。
2020年に入ると「新型コロナウイルス」感染拡大により来館者が減少し、2020年8月期の売上高は47億8261万円、2億2194万円の大幅赤字を計上した。2022年8月期は5期ぶりに増収へ転じたが、8期連続赤字となるなど厳しい業況から脱せず、2023年1月31日で百貨店を閉店していた。
なお、地域経済活性化支援機構(REVIC)の枠組みを利用した再生スキームを進めていた。2023年6月には、旧:藤丸の土地と建物を活用して再生を進めるための新会社として設立した藤丸に、旧:藤丸の土地および建物の権利を集約。旧:藤丸は金融機関と債務整理などを進め2023年11月30日、株主総会の決議により解散し、今回の措置となったという。
ふじまるビルは、「ふじまるビル」と地下有料駐車場の運営を行っていたが、藤丸に連鎖した。
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