キャンドゥ 決算/3~8月増収減益、出店加速で売上増・コストは高騰
2024年10月08日 17:36 / 決算
キャンドゥが10月8日に発表した2025年2月期第2四半期(中間期)決算によると、売上高417億6900万円(前年同期比5.6%増)、営業利益4億1800万円(2.7%減)、経常利益1億4900万円(62.3%減)、親会社株主に帰属する中間純利益2億4300万円の損失(前期は1億5900万円の損失)だった。
個人消費の持ち直しが見られる一方、原材料や人件費をはじめとした各種コストの高騰もあり、事業環境は引き続き厳しいものとなっているという。引き続きイオングループとの協業による顧客満足の最大化に向けて、今期の全社方針として「成長と生産性向上による利益確保」を掲げ、「販路の拡大」「商品・ブランドの差別化」「企業価値の向上」に注力してきた。
販路の拡大については、直営・FC・委託・アライアンスの4つの出店フォーマットを活用し出店を加速。商品・ブランドの差別化については、「強化ターゲットに向けた商品開発」「大型店に対応する品ぞろえ」「生活防衛のための100円消耗品」を差別化戦略に掲げ、引き続き推進している。
企業価値の向上については、店舗運営統一による生産性向上に向け、本部主導による「重点商品の店舗水平展開」「トレンドを重視した販促商品の統一化」「店舗オペレーションの標準化の仕組み」を構築。各店舗への水平展開を実施した。
加えて、生産性を高めるための人的資本への投資として、人材育成のための教育投資や新人事制度をスタートしている。
新規出店数は61店舗(委託含む直営46店舗、FC店15店舗)、退店が39店舗となり、店舗数は22店の増加となった。これにより店舗数は1320店舗(委託含む直営店874店舗、FC店439店舗、海外FC店7店舗)となった。
なお、売場のコーナーに展開することが多く、開示店舗数に含めていなかったキャンドゥセレクト計40店舗を、同連結会計年度よりFC店舗数に含めている。
売上原価は、原材料の高騰や為替の影響による物価高の上昇が続く中、他価格商品を中心に原価の低減や、価格維持に努めるための取り組みを続けたことで、原価率が0.7%減少した。
販売費および一般管理費については、売上増加に伴う変動費の上昇のほか、出退店・改装店舗数の増加による費用増加、また、販売促進費の増加により、売上高販管費率が0.3%上昇している。
営業外費用は、デリバティブ評価損2億9700万円を計上。これは、連結子会社であるアクシスにおいて、為替リスクヘッジ目的のデリバティブ取引について時価評価したものであり、急激に円高が進んだことで発生したキャッシュ・フローの動きは伴わない評価上の損失だという。
通期は、売上高850億円(5.8%増)、営業利益4億5000万円(14.8%減)、経常利益5億円(31.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益4000万円(前期は4億5900万円の損失)を見込んでいる。
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