ワールド/ライトオンを子会社化、新規事業開発など7つのシナジー見込む
2024年10月09日 13:52 / 経営
ワールドは10月8日、ライトオンを子会社化すると発表した。
持分法適用関連会社であるW&Dインベストメントデザインが、ライトオンの株式を公開買付けにより取得する。
公開買付けにより、発行済株式の52.96%を20億6758万5300万円で取得するが、東証への上場は維持する予定だ。
W&Dインベストメントデザインは、ワールドと日本政策投資銀行(DBJ)がそれぞれ直接又は間接に50.00%ずつ出資し設立した、「事業」と「金融」を両輪にファッション産業の再生投資に精通した投資会社。
子会社化により、「人材・業務支援」「MD・仕入れ・調達」「情報システム・物流」「店舗開発・運営」「新規事業開発」「マーケティング・顧客管理」「資本政策」の7つのシナジーを見込んでいる。
公開買付け成立に先行して、ライトオンの株主総会(11月29日開催)において、現ワールド常務執行役員の大峯伊索氏が社長執行役員に就任し、公開買付けの決済完了後、代表取締役社長執行役員に就任する予定だ。
ライトオンは2023年2月、取引金融機関から単独での事業継続が困難な可能性があり、他社とのアライアンスを検討する必要があるとの見解が示され、経営体制の抜本的な改革が要請されていた。これを受け、アライアンス候補先の検討を開始し、複数の事業会社に提携を打診してきた。
2024年2月上旬、ライトオンはワールドに対してアライアンスの打診を行い、事業再生支援が前提であれば検討が可能との回答を得た。3月下旬以降、ライトオンとワールドは業績や財政状況を踏まえつつ、アライアンスのスキームや事業シナジーについて協議を開始していた。
ライトオンは、今年の春夏シーズンにおいて、商品力や発信力の不足によって顧客離れが止まらず、業績は計画を大幅に下回り、財務状況も急速に悪化し、単独での事業継続が厳しくなり、6月中旬にワールドに事業再生支援を前提としたアライアンスを正式に依頼。
ワールドでは、ライトオンに対して公開買付けを実施したい旨の提案を行うとともに、意向表明書を提出していた。
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