食事代わりの菓子需要/イオントップバリュはパン・100円均一菓子の新商品充実
2025年10月06日 10:15 / 商品
若年層を中心に、食事の代わりに菓子を食べる生活者が増えているようだ。イオンのプライベートブランド(以下:PB)トップバリュ秋冬新商品発表会で紹介された、食事代替需要向けの菓子について紹介する。
三菱食品が2025年4月に実施したアンケートによると、年収300万円以上・未婚の回答者(445人)は、食事(主食・主菜・副菜)代わりに菓子を好んで食べる傾向が見られた。食事の代わりになる商品として、飲料(46%)のほか、チョコ菓子(24.5%)、プロテインバー(20.4%)、ビスケット・クッキー(18.9%)、こんにゃくゼリー他(16.2%)などが上位を占めている。
こういった無理に食事をしない、1日3食にこだわらない、食事の時間がもったいないなどの「キャンセル気分」による、手軽な「スナック食」のニーズがあるという。
トップバリュでは、この「スナック食」ニーズに対応し、低価格PB「ベストプライス」において、新たに菓子・総菜パンの「おやつパンシリーズ」を開発した。
メロンパン、ホットケーキサンド、具入りのクロワッサンなど市場で人気の菓子パンを12品目ラインアップ。11月5日から発売する。
ホットケーキサンド(2個入り)が税別98円、メロンパン118円、ハムたまごクロワッサン128円など買いやすい価格に設定した。
イオントップバリュの高橋幹夫 商品開発本部長は「おやつパンは米代替需要もあり、上期のトップバリュの菓子パンカテゴリーでも10%程度伸びている。コンビニ・専門店のパン価格が上昇する中、1つで十分満足できるボリュームと手軽な価格を両立させたコスパが良いシリーズとなっている」と話す。
100円均一菓子は魚・フルーツの素材系も充実
また、ベストプライスの100円均一菓子も新商品を発売。新たにあたりめなど珍味、ドライマンゴーのような素材系、ビスケット・クッキーなど12品目をそろえた(100均一菓子は全体で約100品目展開)。
高橋 商品開発本部長は「若年層だけでなく、食事の量を減らしたいシニアのニーズもある。珍味や素材系の商品も用意することで、菓子を食べる罪悪感を和らげることも狙っている。100均一菓子の売上高は、2025年は2023年比33.6%増と好調に推移している」と説明している。
取材・執筆 鹿野島智子
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