LIXILビバ/掛払い決済に対応、事業者向けに「売掛カード」を発行
2017年08月03日 10:51 / 経営
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LIXILビバは8月3日、ホームセンター「ビバホーム」「スーパービバホーム」で、事業者向けに後払い決済サービスを開始すると発表した。
BtoB後払い決済サービスPaid(ペイド)を提供するラクーンと業務提携することで、事業者などプロ客の利用促進に向けて共同での取り組みを開始したもの。
ペイドは、事業者同士など企業間取引の掛売りで発生する与信管理から請求、代金回収までを一括して代行するフィンテックサービスを提供する。
月額30万円~1000万円までの与信を付与し、現在、2400社以上が利用している。
提携により、LIXILビバは、ペイドを導入し「売掛カード」を発行し、ホームセンター店頭で掛けでの支払い(後払い)ができる決済スキームの運用を開始した。
埼玉県三郷市の「スーパービバホーム三郷店」で7月下旬から、試験運用を開始しており、今期中に全店での導入を目指す。
三郷店は、LIXILビバで最大の店舗面積約1万9800m2を有する店舗であるため、導入開始店舗として選定した。
LIXILビバは同業他社のホームセンターに比べて、商品構成比で資材比率が高いのが特徴で、全社では約37%、スーパービバホーム業態では42%が資材となっている。
従業員数が10人以内のリフォーム業者などの利用が多いため、後払い決済サービスを導入することで、リフォームやリモデルの現場で必要となる建築資材など、関連商品購入での利便性を高めるという。
都内開いた会見で、阿部正LIXILビバ取締役は「クレジットカード決済は引き落としであり、請求書を見てから自分の意志で支払う過程がない。掛売りは、請求書を発行し、請求書に基づき、自分の意志で支払いをするBtoB特有の過程がある。クレジットカードは個人を対象とした定額の与信しかないが、法人を対象としたペイドは与信額も大きい。先行導入した三郷店では、1回の支払いで200万円という事例もあり、プロ客の利便性が向上した」と語る。
三郷店では、すでに100社に対して「売掛カード」を発行している。
リフォーム業者を主な利用客として想定しているが、LIXILビバの品ぞろえでは、飲食店が利用する業務用の鍋などのキッチン用品、包装資材などもあるため、飲食店経営者の利用も見込んでいる。
ラクーンはこれまで、ECサイトなどWEBを中心にペイドのサービスを導入しているが、店頭での掛売り決済を導入するのは初めての取り組みとなる。
ラクーン副社長の石井俊之氏は「これまで、店頭での掛売り決済のノウハウがなかったが、LIXILビバとの取組みで新たなノウハウを確立したい。中小企業に対する与信のノウハウは確立しており、今後、オフィス家具の購入、問屋街での決済など店頭でも、ペイドのサービスを拡大できると思う」と語った。
■Paid(ペイド)
https://paid.jp/
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