くら寿司/11~7月、新型コロナの影響で営業損失14億5700万円

2020年09月14日 10:50 / 決算

くら寿司が9月14日に発表した2020年10月期第3四半期決算によると、売上高963億6600万円(前年同期比4.2%減)、営業損失14億5700万円(前期は38億5500万円の利益)、経常損失9億4500万円(前期は43億6400万円の利益)、親会社に帰属する当期損失16億1400万円(前期は26億2000万円の利益)となった。

グループは「with コロナ」時代に、新しい生活様式や環境に配慮しながら、安心・安全そしてワクワクする夢のあるレストランを創造するプロジェクト「スマートくらプロジェクト」をスタートした。

案内から会計までスムーズに行う「セルフでくら」、スマホで注文など快適・便利な「スマホでくら」、感染症予防の取り組み「安心のくら」、持ち帰りや出前、通販の「おうちでくら」の4つの取り組みを進めた。IoTなどの先端技術を用い、お客がより快適に安全に楽しめるオンリーワンのレストランを目指す。

商品戦略では、5月に持ち帰り商品のラインナップに人気のうどんやラーメンなどの麺類を加え、6月には「金目鯛三種盛り」など「旬の極みシリーズ」に合わせて人気アニメ「鬼滅の刃」とのコラボキャンペーンを展開した。

7月にはまぐろの品質をAI技術で目利きする「極み熟成AIまぐろ」を販売するなど、高品質な商品提案により顧客満足度の向上に努めた。これらの施策の結果、新型コロナウイルスの感染拡大による影響により、4月には48.1%減まで落ち込んだ既存店売上高前年比は、6月以降10%減未満まで回復し、外食産業全体の中でも堅調な推移となった。

米国子会社Kura Sushi USA,Inc.(KSU)は、3月よりカリフォルニア州などに外出禁止令(Stay-at-Home Order)が発令され、3月18日からKSU25店舗全店の一時閉鎖をした。5月から7店舗を再開し、8月末現在25店舗全店を再開しているが、店内飲食や店内座席数が制限されており引き続き厳しい状況となっている。

台湾子会社亞洲藏壽司股份有限公司(KSA)は、台湾政府による新型コロナウイルス対策などが功を奏し、5月以降は経済活動が正常化しつつある。KSAは計画通り新規出店し積極的に投資をした。

店舗開発では、国内24店舗、米国2店舗、台湾5店舗の計31店舗を出店した。期末店舗数は、全て直営で516店舗(「無添蔵」4店舗、「くら天然魚市場」1店舗、米国25店舗、台湾25店舗を含む)となった。

新型コロナウイルスの感染症拡大の収束とその後の回復には不確定要因が多いことから、2019年12月12日に公表した連結業績予想を一旦取り下げ、未定とした。

今後、連結業績予想の算出が合理的に可能となった時点で、改めて公表する。

くら寿司 決算/11~7月売上高12.1%増、日本事業が過去最高の業績

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