フジ/2月期はコロナ禍で子会社苦戦し増収減益

2021年04月12日 12:40 / 決算

フジが4月12日に発表した2021年2月期決算によると、営業収益3153億8300万円(前年同期比0.6%増)、営業利益59億8000万円(7.9%減)、経常利益80億1200万円(3.0%減)、親会社に帰属する当期利益41億7900万円(20.3%減)となった。

グループは、お客と従業員の安全・安心の確保を最優先の課題と位置づけ、新型コロナウイルス感染症拡大の防止に取り組んだ。同時に、コロナ禍で変化したお客の消費行動や生活様式に対し、商品の調達や品ぞろえの拡充に注力したことで、スーパーマーケット事業の業績が堅調に推移し、連結営業収益は増収となった。

一方で、連結利益項目は、在庫やロスの削減に取り組むことで売上総利益を確保するとともに、販売促進やイベントの縮小・中止、移動制限による出張自粛、会議や研修のWebへの移行、設備投資などの計画的な削減・抑制などにより、販売費・一般管理費を節減したが、コロナ禍での需要減に直面した子会社の損失が大きく影響し、減益となった。

中核事業と位置付けるスーパーマーケット事業は堅調に推移し、フジスーパーマーケット事業売上高7.6%増、フジマート売上高13.4%増、フジマート四国売上高13.9%増だった。

一方で、直営で取り扱う衣料品とアパレルや飲食業を中心とするテナントは、下期(9月~2月)に入り持ち直しの動きが見られたものの、不要不急商品に対する需要減が続いたことによる影響が残った。

また、コロナ禍による店舗での密集や長時間滞在を避けるお客の動きに加え、各種イベントの中止などが大型店への集客に影響したこともあり、売上高が減少した。衣料品売上高18.7%減、テナント売上高11.1%減だった。

6月には、今後のキャッシュレス決済利用拡大への備えと、お客の利便性向上を目的に、各種バーコード決済(8種類)を導入した。また、現金以外の電子マネーやバーコード決済のみで支払い可能な「キャッシュレスレジ」を8月にフジグラン高陽(広島市安佐北区)、10月にフジグラン三原(広島県三原市)とフジグラン安芸(広島県安芸郡坂町)に導入した。

総合ビルメンテナンス業では、顧客視点の徹底、企画提案型営業力の強化、サービス品質の向上に取り組み、収益力の向上と事業領域の拡大を図った。しかしながら、コロナ禍における企業の設備投資減少の影響もあり、売上高が減少した(8.6%減)。

一般旅行業では、国内外の移動制限により、旅行需要が急激に減少した。7月以降の「Go Toトラベルキャンペーン」による需要喚起策への対応として、国内旅行の販売強化に取り組んだが、感染再拡大による同事業の停止などもあり、厳しい業績が続いた(営業収益80.7%減)。また、一般旅行業では、事業の集約を目的に、2月に10店舗を閉店した。

これらの結果、その他事業の営業収益は76億7800万円(16.7%減)、営業損失1億7700万円(前期は営業利益3億9000万円)となった。

次期は、営業収益3200億円(1.5%増)、営業利益67億円(12.0%増)、経常利益86億円(7.3%増)、親会社に帰属する当期利益51億円(22.0%増)を見込んでいる。

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