流通ニュースは、流通全般の最新ニュースを発信しています。





フジ/3~5月は人流活発化するも原材料価格上昇などで増収減益

2023年07月07日 16:17 / 決算

フジが7月7日に発表した2024年2月期第1四半期決算によると、営業収益1953億8600万円(前年同期比3.0%増)、営業利益23億3800万円(14.7%減)、経常利益28億100万円(10.8%減)、親会社に帰属する当期利益17億7400万円(12.9%減)となった。

新型コロナウイルスの感染法上における位置づけが「5類感染症」へ変更され、人流が活発化し、外出機会やインバウンド需要がコロナ前の水準に近づくなど、脱コロナ社会へ向けて緩やかな回復基調を維持している。資源価格や原材料価格の上昇などに起因する物価高からのマイナス影響を受けながらも、宿泊、飲食、サービス、交通への需要回復や供給制約の緩和による自動車販売の回復などで個人消費は増加した。

フジ・リテイリングの店舗では、「最新基準の店舗づくり」を掲げ、愛媛県と広島県を「重点エリア」と定める新規出店計画を進めるとともに、快適な買物環境の追求、デジタル化の推進、多様化するニーズへの対応など既存店の活性化にも着手。2022年8月以降、段階的なオープンを進めてきた「ラクア緑井(みどりい)」(広島市安佐南区)は、3月にグランドオープンを迎えた。大型店を中心に、コロナ禍で中止していた大規模なイベントを再開するなど、賑わいを取り戻し集客につなげる売場活性化にも取り組んでいる。

前事業年度に実施した「創業55周年記念事業」の一環として開発を進めた記念商品をさらに進化させるなど、新たな価値を顧客に提供する取り組みも継続。人流の活発化に伴い、外出や旅行、帰省などへの需要に対応すべく、行楽商材や手土産などの販売、おもてなしメニューの提案に注力した。さらなる事業の拡大に取り組む移動スーパーは、3月に「フジグラン北島」(徳島県板野郡北島町)で新たにサービスを開始。4月には、「フジ柳井(やない)店」(山口県柳井市)で販売エリアを拡大し、合計43店舗を拠点に76台228ルートでサービスを提供している。

衣料品及び住居関連品は、商品構成の見直しやレイアウト変更を実施。脱コロナ社会へ向けて増加する旅行・外出需要への対応に注力するとともに「美と健康」をテーマとした商品を拡大し、婦人衣料、履物、服飾を中心に回復基調が続く。テナント事業も、飲食店やアパレル店を中心に堅調に推移した。

通期は、営業収益7959億円(1.4%増)、営業利益115億円(1.6%増)、経常利益135億円(1.0%増)、親会社に帰属する当期利益51億円(43.5%減)を見込んでいる。

■フジの関連記事
フジ/移動スーパーを高知県香南市で拡大

関連記事

決算 最新記事

一覧

最新ニュース

一覧