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近鉄百貨店/3~8月売上高9.0%増、高額品・インバウンドが好調

2023年10月11日 11:13 / 決算

近鉄百貨店が10月10日に発表した2024年2月期第2四半期決算によると、売上高559億8100万円(前年同期比9.0%増)、営業利益15億500万円(前期は1億2700万円の損失)、経常利益13億9700万円(695.7%増)、親会社に帰属する当期利益11億8200万円(180.3%増)となった。

近鉄百貨店

店舗改装に伴う除却損等を特別損失に計上し、法人税等を差し引きした結果、親会社株主に帰属する四半期純利益は大きく増加している。

5月8日に新型コロナウイルス感染症が5類感染症に移行し、生活者の外出意欲が回復した。

旅行需要や猛暑による盛夏商材の活況がけん引したほか、特選洋品、宝飾品なども引き続き好調に推移した。

さらに、円安効果と入国制限終了を背景としたインバウンドの伸びが売り上げを押し上げるなど、回復基調で推移している。

百貨店事業の売上高は451億3900万円(6.5%増)、営業利益6億8900万円(前年同期は営業損失5億5100万円)。旗艦店あべのハルカス近鉄本店では、前年3月から「スクランブルMD」を取り入れた売場改装を実施。この第3弾の編集売場として「美sion Terrace」を4月27日にオープンしたほか、特選洋品の強化に向けて売場のリニューアルを実施した。

また、中期経営計画に掲げる「百貨店の強みの収益事業化」の一環として、フランチャイズ事業の強化に取り組み、あべのハルカス近鉄本店にある日本最大級のレストラン街「あべのハルカスダイニング」14階に、同社では初となる、フランチャイズ契約による本格的なレストラン事業「ベビーフェイス スカイテラス あべのハルカス店」を4月12日にオープンした。今回のオープンによりフランチャイズ事業は20業種となっている。

このほか、中期経営計画に基づく地域共創型「タウンセンター化」実現のため、橿原店で「近鉄百貨店」×「ハンズ」のコラボショップ「プラグス マーケット(Plugs Market)」開業に合わせて、「全館まるごと奈良フェア」を開催した。

8月15日には台風7号により全店を休業する事態に見舞われたが、各種施策が奏功するとともに、外商売り上げが高額品を中心に伸長したこともあり、業績は好調に推移している。

卸・小売業は、ジャパンフーズクリエイトでサーモンの価格上昇により減益で、売上高は64億1700万円(4.0%増)、営業利益1億2400万円(33.4%減)。

内装業は、近創で大口工事受注があったことにより、売上高は26億1600万円(187.4%増)、営業利益7億1000万円(551.7%増)。

不動産業の売上高は1億4800万円(4.9%増)、営業利益1億1100万円(9.4%増)。

その他事業の売上高は16億5800万円(4.4%減)、営業利益5000万円(24.6%減)。

通期は、売上高1131億円(4.9%増)、営業利益45億円(187.3%増)、経常利益43億円(121.0%増)、親会社に帰属する当期利益29億円(53.1%増)を見込んでいる。

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