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伊藤忠食品 決算/3月期、商品価格上昇やコンビニ好調で増収増益

2024年05月02日 11:50 / 決算

伊藤忠食品が4月30日に発表した2024年3月期決算によると、売上高6724億5100万円(前年同期比4.6%増)、営業利益76億6000万円(2.0%増)、経常利益92億2000万円(3.1%増)、親会社に帰属する当期利益65億9800万円(36.3%増)となった。

伊藤忠食品

今期スタートさせた中期経営計画「Transform 2025~創造と循環~」に基づき事業を推進した。重点分野として掲げた「情報」では、店頭への来店動機や商品の購買意欲の喚起を目的として、デジタルサイネージを活用した売場作りを積極的に推進した。旬の食材の紹介や新商品情報の発信、プレゼントキャンペーンの実施など、デジタルサイネージ上で放映するコンテンツと売場を連動させることで、売上拡大につながる魅力的な売場づくりを進めた。

「物流」においては、デジタル技術活用による更なる庫内作業の効率化に加え、トラックの積載効率改善やドライバーの労働負荷軽減など2024年問題に対して自社のみならず業界全体での取り組みも推進し、サプライチェーン全体の効率化を図った。またこれらの重点分野を支える基盤の強化として、人材育成の充実やダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンの推進、働きがいのある職場環境整備などの人的資本経営の高度化に加えDXの推進も積極的に進めた。

サステナビリティへの取り組みでは、2020年度に公表したマテリアリティ(重要課題)の見直しを行うと共に、2030年度までの長期目標に加え、マテリアリティと連動した非財務目標を設定した。また、2023年10月には「コーポレートレポート2023」を発行し、中期経営計画「Transform 2025~創造と循環~」の考え方や重点分野及びマテリアリティごとの取り組みなど、非財務情報を含めた情報開示の充実を進めた。引き続き温室効果ガス排出量の削減、食品廃棄量の削減、健康経営推進など、各マテリアリティに掲げた項目への取り組みを推進し、持続的な成長を目指す。

売上高は商品価格上昇により収益面では総じて好調に推移しており、コンビニエンスストアやスーパーマーケット向けにおける新規取引の獲得、ドラッグストア向け取引の拡大、外食・業務用取引の需要回復等により、増収となった。

利益面では、取引拡大及び採算改善努力等による増収により売上総利益増、コンビニエンスストアの市況好調による物流事業の収入増等により、営業利益、経常利益、当期利益ともに増益となった。

次期は、売上高7000億円(4.1%増)、営業利益90億円(17.5%増)、経常利益100億円(8.5%増)、親会社に帰属する当期利益70億円(6.1%増)を見込んでいる。

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