クオールHD 決算/4~6月営業利益55.6%増、第一三共エスファ子会社化
2024年08月02日 17:05 / 決算
クオールホールディングスが8月2日に発表した2025年3月期第1四半期決算によると、売上高610億3600万円(前年同期比40.6%増)、営業利益29億1500万円(55.6%増)、経常利益29億6600万円(52.9%増)、親会社に帰属する当期利益8億4300万円(16.6%減)となった。
業績については、前期に実施したM&Aや新規出店の寄与と在宅・施設調剤の推進などで受付回数が増加した一方、仕入れや人件費等の運営コストが増加。調剤報酬改定に伴い6月から技術料単価が上昇している。
薬局事業の売上高は410億8100万円(前年同期比3.9%増)、営業利益は16億3000万円(32.7%減)。
M&A、新規出店及び在宅・施設調剤の推進による規模の拡大、生産性向上による利益の最大化、及び次世代薬局等のデジタル化による利便性向上により、質の向上に取り組んでいる。
第1四半期連結累計期間の出店状況は、新規出店9店舗、子会社化による取得18店舗の計27店舗増加した一方、閉店により1店舗減少した結果、事業全体で店舗数は946店舗となった。
なお、5月に調剤薬局18店舗を運営する有限会社ダイナの株式を取得し、この取得をもって山梨県へ初展開となる。
薬局運営では、新たな事業の柱としている在宅・施設調剤で、在宅調剤の全店実施に向けて取り組むとともに、業務効率化に取り組むことで受け持つ施設数を大幅に増やしていく。
加えて、調剤報酬以外の収益を拡大するために、サントリーウエルネス等との協業を通じて、未病領域への取り組みを拡大する。
昨今の物価上昇の状況を踏まえ、社員が安心して生活を送り今まで以上に良質な医療提供ができるよう、4月に給与水準の引き上げを実施した。
また、4月には、第一三共エスファの株式を追加取得し、連結子会社化した。薬局事業とのシナジーを活かすとともに、医薬品に集中特化することで、中期目標に向けてさらなる成長を実現していく。
その結果、製薬事業の売上高は164億9000万円(前年同期5億1500万円)、営業利益は16億500万円(2100万円の損失)。
製品ラインアップについては、AG(Authorized Generic)製品を中心に拡充する。MR(Authorized Generic)の情報提供にグループの知見を活かすことで、医療関係者や患者目線の情報提供を行い、販売数量を拡大していく。
通期は、売上高2700億円(50.0%増)、営業利益150億円(80.2%増)、経常利益152億円(64.2%増)、親会社に帰属する当期利益57億円(16.8%増)を見込んでいる。
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