クオールHD 決算/3月期増収増益、第一三共エスファ子会社化・調剤報酬改定などで

2025年05月12日 11:12 / 決算

クオールHDが5月9日に発表した2025年3月期決算によると、売上高2639億7200万円(前年同期比46.6%増)、営業利益134億6500万円(61.8%増)、経常利益138億3100万円(49.4%増)、親会社に帰属する当期利益51億6400万円(5.8%増)となった。

クオールHD

2024年6月には、調剤報酬改定が実施され、社員の賃上げを実施すること等の観点から調剤基本料が引き上げられるとともに、医療DX推進のために医療DX推進体制整備加算が新設され、当該加算を取得できるよう体制を整備した。10月には、選定療養制度が開始され、後発医薬品の使用割合が上昇している。

12月には、第一三共エスファのグループ化後初のAG(オーソライズドジェネリック)製品として、3成分7品目を発売。計画を上回る市場シェアを獲得した。

なお、2025年4月には、第一三共エスファの株式の29%を追加取得し、株式保有割合は80%となっている。

薬局事業の売上高は1716億4100万円(4.0%増)、営業利益は100億2800万円(6.5%減)。

M&A、新規出店及び在宅・施設調剤の推進による規模の拡大、生産性向上による利益の最大化および次世代薬局等のデジタル化による患者の利便性向上により、質の向上に取り組んだ。

出店状況は、新規出店19店舗、子会社化による取得26店舗の計45店舗増加した一方、閉店15店舗、事業譲渡2店舗の計17店舗減少した結果、同事業全体で店舗数は948店舗となっている。

薬局運営では、2024年11月にKDDIが運営するau薬局の協力を得て、365日営業のオンライン専門薬局「クオールどこでも薬局」を開局。スマートフォンやタブレット等を利用して薬の説明を聞き、好きな場所で薬を受け取ることが可能になった。

製薬事業の売上高は787億2600万円(前年同期16億2100万円)、営業利益は52億7200万円(前年同期は4億1200万円の赤字)。

製品ラインアップについてはAG製品を中心に拡充していく。また、MRの情報提供に薬局事業の知見を活かすことで、患者や医療関係者目線の情報提供を行い、市場シェアを拡大していく。

2026年3月期は、売上高2800億円(6.1%増)、営業利益155億円(15.1%増)、経常利益156億円(12.8%増)、親会社に帰属する当期利益70億円(35.5%増)を見込んでいる。

クオールHD 決算/4~12月売上高47.3%増、第一三共エスファの子会社化で

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