モスフードサービス 決算/4~6月増収増益、二極化対応が奏功・海外事業も収益改善
2025年08月08日 16:40 / 決算
モスフードサービスが8月8日に発表した2026年3月期第1四半期決算によると、売上高237億8700万円(前年同期比5.7%増)、営業利益17億2200万円(73.9%増)、経常利益17億7600万円(53.1%増)、親会社に帰属する当期利益12億6300万円(45.8%増)となった。
国内モスバーガー事業の売上高は191億700万円(8.0%増)、セグメント利益(営業利益)は20億1200万円(40.3%増)。
顧客のニーズに合わせた商品開発、マーケティング展開に加え、既存店の基盤強化と地域に密着した店舗運営を推進したことで、既存店売上高・客数・客単価が前年度を上回った。
出退店実績は、出店5、退店5。合計店舗数は1318となる。
消費の二極化に対応するため、前年度に引き続き、価格のグラデーション化戦略を進め、幅広い層の顧客を獲得している。このうちグラデーション戦略では、レギュラー、プレミアム、超プレミアムの3つの価格帯を用意。高付加価値バーガーとして「新とびきり」シリーズや「海老カツ」シリーズを販売した。
全社的に費用対効果を意識して販管費の抑制に努めたほか、在庫回転率の向上による保管費の抑制、移送の効率化など、前年度に引き続き多角的なコスト抑制策を実行している。
店舗施策では、カフェ需要に対応したドリンクやスイーツの充実を図った。さらに、店舗スタッフのオペレーション効率化を実現する機器を導入。生産性向上を通じて商品提供時間の短縮に努めた。
DX面では、将来の人手不足を見据えた「フルセルフレジ」の導入や、ドライブスルーにおける注文時間短縮のためのデジタルサイネージ活用などを推進している。
海外事業の売上高は38億6800万円(5.6%減)、セグメント利益(営業利益)は1億4600万円(248.0%増)。
日本の食文化を大切にした定番商品に加えて、各地域の嗜好を取り入れたローカライズ商品を展開。地域に深く根差した店舗運営を推進している。
変化する商圏や人流に対応するため、店舗収益化とブランディング強化に取り組んだ。
また、グローバルで最適な食材供給ネットワークを構築することで、グループおよび関係企業への生産・供給機能の強化も進めている。
不採算店舗の閉店、価格の見直し、管理コストの抑制といった収益性改善策を講じた結果、店舗網の最適化が進み、店舗数は4店舗減少。合計418店舗となった。
通期は、売上高970億円(0.8%増)、営業利益52億5000万円(0.5%増)、経常利益54億5000万円(2.1%減)、親会社に帰属する当期利益29億円(7.9%減)を見込んでいる。
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