イオンモール 決算/3~11月増収増益、国内は歩合賃料収入の増加で2桁増益に

2025年01月09日 16:29 / 決算

イオンモールが1月9日に発表した2025年2月期第3四半期決算によると、営業収益3327億2900万円(前年同期比6.0%増)、営業利益381億9300万円(11.9%増)、経常利益297億4200万円(9.3%増)、親会社に帰属する当期利益122億7900万円(16.5%減)となった。

イオンモール

セグメント別では、国内事業は既存モールにおける積極的な活性化に加えて、猛暑下におけるクールシェアスポットとしての集客施策、ブラックフライデーといった大型セール企画の実施、インバウンド消費拡大などで収益力が回復。営業収益は2562億5400万円(3.2%増)、営業利益は302億7700万円(17.2%増)となった。既存モール専門店売上が前期比6.0%増(対象92モール)と伸長したことで歩合賃料収入が大きく増加し、2桁増益を達成した。

ハロウィンやブラックフライデーなど大型セール企画を全国のイオンモールで実施し、集客拡大を図った。9月27日から10月31日に開催した「イオンモールのハロウィン」では、イベントや館内装飾でハロウィンの雰囲気を演出したほか、パレードやデジタルラリーなど子供向け企画を展開。また、11月22日から12月1日の10日間には、年末商戦の幕開けとなる「イオン ブラックフライデー」を開催。期間中の既存モール専門店売上は前期比20.1%増、来店客数は前期比13.2%増と大きく伸びた。

円安を背景に拡大傾向にあるインバウンド消費は、観光地や空港至近のモールを中心に需要の取り込みを図り、免税売上は前期比約2倍に伸長。今後も海外拠点を持つ強みを生かし、海外モールの館内サイネージやSNSを活用し、日本のイオンモールや周辺の観光情報を出発前から発信するといったアプローチを推進する。

今期は新規物件のオープン予定はないが、来期に新規オープンするイオンモール須坂(長野県)、イオンモール仙台上杉(宮城県)の準備を進める。

海外事業は、ベトナムとインドネシアが前年同期比で増益となったが、中国とカンボジアの減益をカバーしきれず、営業収益769億1500万円(16.8%増)、営業利益は78億9700万円(4.8%減)と減益となった。

国別では、中国は営業収益504億2700万円(16.2%増)、営業利益42億7600万円(20.1%減)。前期に閉店したモールの利益減少や新規モールの赤字などの影響で2桁減益に。

ベトナムは営業収益124億6000万円(13.7%増)、営業利益34億3400万円(19.3%増)。既存モール専門店売上が7.5%増(対象6モール)となり増収増益を達成。

カンボジアは営業収益68億7400万円(11.1%増)、営業利益2000万円(93.6%減)。集客回復のための販促活動強化に伴う費用増加により大幅な減益となった。

インドネシアは営業収益71億5200万円(34.3%増)、営業利益1億7900万円(前年同期は2億3600万円の損失)。既存モール来店客数が8.7%増(対象4モール)と伸びたほか、既存モールの空床改善による増収効果もあり、黒字化した。

通期は、営業収益4535億円(7.2%増)、営業利益550億円(18.5%増)、経常利益420億円(13.3%増)、親会社に帰属する当期利益165億円(19.1%減)を見込んでいる。

イオンモール 決算/3~8月営業収益過去最高の2222億3100万円、改装・インバウンドが貢献

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