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レディースインナー市場/2018年は0.9%減の6135億円、補正下着のニーズ高まる

2019年12月20日 11:20 / 商品

矢野経済研究所は12月13日、レディスインナーウェア・メンズインナーウェア小売市場に関する調査(2019年)を発表した。

調査によると、2018年インナーウェア小売市場規模はレディスで前年比0.9%減の6135億円、メンズで0.8%増の2585億円となった。レディスインナーウェア縮小基調であるものの、メンズインナーウェアは5年ぶりに微増だった。

<レディスインナーウェア市場規模推移>
レディスインナーウェア市場規模推移

2018年のレディスインナーウェア小売市場規模は、0.9%減の6135億円と縮小基調にある。レディスインナーウェアは、楽な着け心地を重視する傾向から、体型維持への関心が高まりつつある。補正効果の強いブラジャーが動き始めたほか、ガードルやナイトブラ等でも補正力のある商品の市場投入が相次いでいる。

2018年のメンズインナーウェア小売市場規模は、0.8%増の2585億円と僅かではあるが、5年ぶりにプラス成長であった。この背景にはアウター(着用している衣服類)に影響しない商品として支持を得た無縫製商品や、締め付けを抑制し、はき心地を追求したウエストゴムのないボクサーパンツの好調さがある。

<メンズインナーウエア市場規模推移>
メンズインナーウエア市場規模推移

インナーウェアは総じて実店舗による購買が主流であるが、オムニチャネル戦略の強化が行われており、モバイル端末(スマートフォン・タブレット)等での顧客の購買履歴の収集・管理や、オンラインストア(EC)を含めた複数の販売チャネルの在庫の⼀元化を行うとともに、SNSを活用した情報発信も活発化している。

※オムニチャネルとは、実店舗やオンラインストアなどのあらゆる販売チャネルや流通チャネルを統合すること、及びそうした統合チャネルの構築によって、どのような販売チャネルからも同じように商品を購入できる環境をさす。

また、在庫一元化による実店舗とEC双方での物流センター利用や、メーカー倉庫を通さずに小売企業の物流センターに直送する直接物流、国内自社物流拠点の統合といった物流基盤の整備が進められている。

2019年のレディスインナーウェア小売市場規模は1.1%増の6200億円を予測する。快適性などを追求したノンワイヤータイプが急速に市場に広がりをみせたが、2018年から2019年にかけては特に、柄プリントやレース使いのものなどノンワイヤーに見えないタイプなどのデザインバリエーションが拡大した。一方で、若年層を中心に体型維持への関心が高まりつつあるなか、補整や造形を目的としたブランドが着実に店舗やユーザー層を増やしている。

2019年のメンズインナーウェア小売市場規模は、0.2%増の2590億円を予測する。本人以外の家族などによる代理購買が多く、販売単価の下落傾向のあったメンズインナー市場であるが、近年は、男性のファッションへの意識が変わり、ようやくインナーウェア分野においても本人購買の傾向が見られている。メーカー各社では、男性が自ら選ぶ楽しさやはき心地の良さを実感するといった本人購買を促す情報発信や施策にも力を入れており、新商品開発も活発化している。

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