緊急事態宣言／巣ごもり消費で「ダイエット・健康」商品伸長

2020年05月21日 15:10 ／商品

ヤフーが提供する事業者向けデータソリューションサービスは5月14日、新型コロナウイルス感染症の感染拡大にともなう緊急事態宣言下で消費が伸びたもの・減少したものについて、「Yahoo!ショッピング」のデータをもとに分析したレポートを公開した。

＜4月1日～5月10日ヤフーショッピングで売れたカテゴリ＞

出典：ヤフー・データソリューション（以下同じ）

4月から5月のGW明けの期間で、取扱高の前年度比率＝伸び率として、Yahoo!ショッピングの第一階層カテゴリ毎に見ると、一番伸びているカテゴリは「ダイエット、健康」で約4.0倍、となった。

次に「本、雑誌、コミック」が約2.0倍、次いで「ゲーム、おもちゃ」が約1.7倍となった。伸びが弱いカテゴリは「CD、音楽ソフト、チケット」「スポーツ」「ファッション」などだった。

集計対象期間は4月1日～5月10日で、カテゴリ分類はストア様の登録に準じており、売上金額が一定数に満たないカテゴリはフィルタした。

■ゲーム・おもちゃではパズルが人気

「ダイエット、健康」カテゴリは、マスクやハンドソープなどの衛生日用品の購入がほとんどの割合を占めた。

ここで3位にランクインした「ゲーム、おもちゃ」では何が伸びているかを分析した。伸びている上位10件の第二階層カテゴリをみてみると、自粛生活を自宅で楽しむためのアイテムが上位に並んでいることが分かった。

1位・2位の「パズル」・「ボードゲーム」の伸び率が大きく、週末やGWのおうち時間を楽しむために購入されたと想像できるという。

＜おもちゃで売れたカテゴリ＞

3位の「おもちゃ」カテゴリをもう少し詳しく見てみると、「ブロック」と「バーチャルペット」が前年度比約3.7倍と伸びており、子供と自宅で過ごすための知育玩具を探す様子や、一緒に過ごせるペットロボットが増えていることなどがわかり、興味深い結果となった。

＜ブロックの販売動向＞

＜バーチャルペットの販売動向＞

■ファッションではマスク代替でスヌード・ネックウォーマー伸長

また、伸び率が弱い「ファッション」カテゴリを詳しく分析した。外出自粛となり洋服を買わなくなった人も多いが、その中でも伸びているカテゴリは何か。「レディースファッション」において何が売れているかを分析した。

＜ファッションで売れたカテゴリ＞

春先にも関わらず「スヌード・ネックウォーマー」が伸びているのは、マスクの代替品であると想像される。これは「スポーツ」カテゴリでも同様な傾向がみられ、散歩や買い物はもちろん、ランニング中のマスクの代替品としてネックウォーマーやネックゲイターを装着するなどの工夫をしているのが分かる。

「ネックストラップ」「手袋」も除菌や感染防止対策として購入されている可能性がある。それ以外では「ルームウェア・部屋着」が2.85倍、「パジャマ」が2.64倍となっており、自宅や自宅近辺で過ごすための服を追加購入したり、オンライン会議で映るためのリラックスできるがある程度しっかりして見えるルームウェアを購入している様子がうかがえた。

反対に、「ファッション」カテゴリにおいて伸びていないカテゴリは、「パーティードレス」で前年同月比80.6％減と大幅に減少しており、外出自粛に伴い、結婚式や新年会などが自粛されたからと想像できる。同様に「着物」が49.2％減、「セレモニースーツ」が45.0％減となった。

■家電は、新型コロナウイルス対策で加湿器が伸長

さらに、自宅で過ごす時間が増えたことで需要が伸びたと言われる「家電」を分析した。

＜家電で売れたカテゴリ＞

「家電」は「コロナウイルス関連（加湿器・ミシンなど）」、「自宅ごはんの充実関連（炭酸水メーカー、ホームベーカリーなど）」、「おこもり美容（スチーマー、頭皮エステ）」、「セルフケア関連（電気バリカン、ネイルポリッシャーなど）」が特徴として伸びていることが分かった。

3回の食事を自宅で食べることが増えたため、楽しく簡単に済ませるための工夫としてホットサンドメイカーやホットプレートを買っていたり、たくさん時間がある中でホームベーカリーでパンを焼くことを楽しんでいる人がいる様子がうかがえた。また、せっかくのおうち時間をおこもり美容の時間にあてて有意義な時間を使っている人もいることが分かった。

＜ホームベーカリーの販売動向＞