ディノス・セシール/迅速な紙DMでECのカート離脱客をフォロー
2017年11月01日 11:30 / IT・システム
ディノス・セシールはを2018年4月から、「EC」とカタログやDMなどの「紙」をリアルタイムで連携させたCRMの本格運用を目指す。
第1弾として、運営するECサイト「ディノスオンラインショップ」において、カートに商品を入れても購入に至らない「カート離脱」の顧客に対し、最短24時間で紙のDMを印刷・発送する取り組みを開始する。
具体的には、「お買い忘れはありませんか?」をメールと同じスピード感で紙DMが実現。現在、ECで買物カゴに商品投入してもすぐ購入に至らない「カート離脱」への対策として、ユーザーごとのカートの中身に応じた内容のメールを配信するリテンション施策が一般的。
一方で仕事でもプライベートでも、DM含め膨大なメールを受信する昨今、メール開封率下落が顕著であることが、課題になっている。
今回取り組む「EC」と「紙」を連携させた新たなCRMの第1弾は、カート離脱した顧客データをすぐに印刷へとつなげることで、メールと同等のスピード感をもって、「紙」によって顧客に対し、商品レコメンド・購入促進を図るもの。
同スキームの流れとして、顧客がオンラインショップで商品をカートに入れても購入しない場合、その顧客データや検討商品の情報を吸い上げ、紙のDM印刷データとして処理。顧客個別の検討商品内容を反映したパーソナライズDMを、カートに商品を投入後、最短24時間で印刷・発送する。
この取り組みは、Webに比べ高解像度で販促効果が高い印刷物であり、その内容が個別の顧客ニーズにリアルタイムにパーソナライズされ、郵便・宅配等で確実に顧客の自宅やオフィス等に届くことなどから、プッシュメールに比べて、より高い確度で顧客の目に届くことが期待される。
2017年9月末から2週間、テスト運用したところ、メルマガに比べると購入に結びつく確率が非常に高いとされるカート離脱対策メールが、このメールだけを送った顧客に比べ、紙DMも発送した顧客の購入率の方が約20%向上し、さらに高い結果を得た。
今回のテストを受け、顧客特性や商品分野などに応じたCRMシナリオについて分析・検討を図り、さらにDM形式以外の紙媒体も想定しつつ、来年2018年4月からの本格運用を図る。
この取り組みには、グーフのPrint of Thingsサービスと連携し、日本HPのデジタル印刷機による自動出力を実現している。
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