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パナソニック、JDA/工場、倉庫、流通向けソリューションの共同開発で覚書

2019年01月15日 13:00 / IT・システム

JDA Software,Inc.(JDA)と、パナソニックは1月13日、工場・物流・流通業へのソリューションの共同開発に関する覚書を締結したと発表した。

JDAのソフトウェア「JDA Luminate」とパナソニックが製造業として培ってきた技術の組み合わせにより、両社は統合的なソリューションを提供する取り組み。

両社のコラボレーションの事例として、JDAのLuminate Store Optimizerとパナソニックの欠品検知を組み合わせた提案を実施。

店舗での欠品情報を倉庫・工場側にリアルタイムに伝達することで、製造・配送の優先順位を最適化。さらに欠品情報分析により、店舗レイアウトの最適化を実現できるソリューションを提供している。

JDAのLuminate Control Towerとパナソニックのマルチモーダルセンシング技術を組み合わせて、人の行動や物の検知による工場・倉庫の現場での作業員・フォークリフト・他の機器の動線の効率化、最適化を実現するソリューションを提供する。

店舗では消費者の動線分析により、マーケティングプロモーションの最適化に活用できる。

JDAのJDAのLuminate Control Towerとパナソニックの顔認証技術を組み合わせて、セキュリティ面の向上とともに作業員のIDと位置検知により最適配置を実現するソリューションを提案。

来客者の統計的な分析により、マーケティング活動の最適化にも活用できるという。

同日から1月15日までの3日間、米国ニューヨーク市で開催される世界最大級の流通専門展示会「NRF2019」において、両社のブースで、パナソニックの「荷仕分支援システム(Visual Sort Assist)」「欠品検知システム」「マルチモーダルセンシング技術」「顔認証技術」を展示した。

JDAは、SCM(サプライチェーンマネジメント)市場へソフトウェアを供給するリーディングカンパニーであり、4000以上ものグローバルの顧客へEnd-to-Endでソリューションを提供している。

このソリューションをベースにパナソニックが製造業として100年にわたって培ってきた知見、ノウハウと、同社のエッジデバイス群を組み合わせて、次世代SaaS、IoT、AI、ML(マシンラーニング)、センシング技術、高度分析を活用した統合的なソリューションを共同開発し、提供していくことで、SCMの現場におけるプロセスを革新し、製造・物流・流通業界のお客に貢献する。

企業間バリューチェーンを向上するSCMソリューションにより、お客の「生産計画最適化」「需給予測最適化」「リードタイム最適化」「店舗在庫最適化」の4つの顧客価値の実現を目指す。

JDAのGirish Rishi(ギリッシュ・リッシ)CEOは「自動化によるサプライチェーンの変革はまだ始まったばかりであり、それは最先端技術と企業のサプライチェーンソフトウェアとの相関関係に基づいて構築される。今回のパートナーシップにより、日本におけるJDAのプレゼンスとフットプリントが強化されるだけでなく、コラボレーションによって生み出される新技術は、JDAのスコッツデールとロンドンにあるカスタマーエクスペリエンスセンターと、東京にあるパナソニックのコネクティッドソリューションズ社の本社にあるカスタマーエクスペリエンスセンターのそれぞれに展示され、未来型の工場、倉庫、店舗で推進可能な自動化のソリューションを、目に見える形で見ることができる」とコメントしている。

パナソニックの社内カンパニーでB2Bソリューション事業を担当するコネクティッドソリューションズ社の樋口泰行社長は、「当カンパニーはソリューション事業戦略の一環として、製造業で蓄積してきた知見とノウハウを、物流と流通など、製造業以外の分野にも展開するトータルインテグレーターを目指している。しかしながら製造業の知見とノウハウ、当社が強みを持つエッジデバイスだけでは、サプライチェーンマネジメントのトータルソリューションを生み出すことはできない。今回、グローバルに強みを発揮する、AI/MLを活用したソフトウェア「Luminate」を持つJDAとコラボレーションすることで、お客様の課題を総合的に解決できるようになると考えている」と述べている。

今後も、米国に本社を置くJDAと日本のパナソニックは、両社がそれぞれの市場で築いた強い顧客基盤を生かし、相互に商材を展開し、グローバルで協力しながら新しいソリューション事業を拡大する。

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