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ららぽーと名古屋みなとアクルス/AI利用の省エネ空調制御システム導入

2019年07月29日 15:40 / IT・システム

三井不動産と竹中工務店は7月29日、「三井ショッピングパーク ららぽーと名古屋みなとアクルス」にてAI技術を利用した省エネルギー空調制御システムを導入したと発表した。

同プロジェクトは国土交通省により「サステナブル建築物等先導事業(省CO2先導型)」として採択された(2016年12月)。地域全体の最適化を目指すエネルギーマネジメントの先導的な取り組みとして、来館者情報に基づく需要予測や空調制御等の効果が期待されている。

従来型の空調システムにAI技術を導入することで、施設内外の環境や来館者の服装などの各種データを検知・解析し、快適性の向上を図りながら、年間30%以上のCO2排出量の削減を見込んでいる。

<AIによる画像解析を利用したPMV空調>
PMV空調

AIによる画像解析を利用し、人のたまり場となる吹き抜け空間やフードコートのカメラの画像を解析し、活動量を計測。館内に設置したサーモカメラの画像解析により、来館者の服装(半袖・長袖・厚着等)を推定し、PMV 空調制御を行う。

また、来館者の年代や性別の構成割合をカメラの画像解析により推定することで、来館者の特性に合わせた、快適性に配慮した空調制御を実現する。

<AIによる館内人数予測を利用した予測連動省エネルギー制御>
予測連動省エネルギー制御

館内人数データ・天気予報・イベント等の各種情報から、AI解析により館内人数の推移を予測。予測結果を基に館内のCO2濃度が基準値以内に収まる範囲で最も効率的となる外気導入を図る。

来館者が多いことが予測される日は、事前に外気を多く導入することにより、ピーク時(来館者の多い時間、外気の温湿度が高い時間)の外気導入量を低減し、外気導入に係るエネルギーを削減する。

<AIによるエネルギー需要予測を利用したエアコンの高効率運転制御>
エアコンの高効率運転制御

天気予報・外気温湿度・館内人数予測・イベント情報といったビッグデータを基に、翌日の施設のエネルギー需要を予測。予測結果を基に館内エアコン(GHP・EHP)の冷媒蒸発温度を最適に制御することで、エアコンの超高効率運転制御を実現していく。

外部入力を受けてGHPの蒸発温度を可変させる制御は、日本初の取り組みとなる。

<ららぽーと名古屋みなとアクルス>
ららぽーと名古屋みなとアクルス

■三井ショッピングパーク ららぽーと名古屋みなとアクルス
所在地:愛知県名古屋市港区港明2-3-2
階数:地上4階建(店舗棟)
延床面積:約12万4700m2(店舗棟)
構造種別:鉄骨造

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