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イオンリテールほか/「棚定点観測サービス」導入、品出しを効率化

2023年02月21日 17:04 / IT・システム

NECは2月21日、スーパーマーケットなどの小売業向けクラウドサービス「NEC棚定点観測サービス」の機能を強化して提供開始した。

<利用イメージ>

同サービスは、カメラ映像からAIが自動で商品棚の在庫量を可視化し、商品の補充や前出しが必要な棚の情報を従業員に提供するというもの。

近年、小売業では市場規模の縮小や労働力不足に伴う人件費増加など、さまざまな課題を抱えていることに加え、実店舗では商品棚の最適な状況の維持や食品の廃棄ロス削減に向け、売り場チェックと品出しの作業が重要な業務になっている。そのため、従業員による売り場とバックヤードの行き来が業務負荷となり、店舗運営の効率化が求められている。

イオンリテール、東急ストアでは、これら課題の解決手段として同サービスを先行採用し、業務の効率化と店舗運営の改善を進め、有効性を検証してきた。

<品出しリスト機能イメージ>

従来版では、商品棚ごとに検知していたため、通知された商品棚の画像から商品の減り具合を確認する必要があった。今回から商品ごとの在庫量が検知可能となり、検知結果が規定値を下回ると、スマートフォンアプリに品出しが必要な商品が通知されるようになった。これにより、売り場や画像を確認せずとも、品出しのタイミングを即座に把握でき、品出し回数を減らして欠品防止も可能になる。ほかの業務に対応できる時間が増え、店舗業務全体を効率化し、顧客満足度と利益の向上を実現する。

さらに、本部側でもリモートで商品・店舗ごとの品出しのタイミングが把握できるようになり、本部からのタイムリーなアドバイスやフォローを可能にする。これにより、店舗側の業務負荷軽減や、売り場傾向を踏まえた店舗運営の改善・効率化が可能になるという。

加えて、これまでは売り場ごとに事前の画像取得・学習が必要で、カメラを設置して2週間程度の準備期間を要していた。新方式では、NEC独自の学習方式により、学習モデルの作成効率化・共通化を実現。カメラ設置後、最短1日でサービスを利用できるようになった。また、新商品の導入や店舗レイアウト変更にもすぐに対応できるため、より手軽に幅広い売り場へ適用可能にした。

初期費用は税別7万4800円~(カメラ+アプリ設定費用)、月額利用料は3980円~/台。クラウドサービスとして提供するもので、2024年度末までに4000契約を目指す。

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