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NEC/カメラ映像のあいまい検索開発、商業施設の来場客分析に活用も

2023年05月19日 11:07 / IT・システム

NECは5月19日、カメラ映像を分析し曖昧な外観属性情報から、特定の人物を高速・高精度に検索する映像分析向けの「あいまい検索技術」を開発したと発表した。

<カメラ映像のあいまい検索可能に>
カメラ映像のあいまい検索可能に

この技術を活用することで、施設内における迅速な迷子捜索などが可能になるという。同社の実験では、人の往来が激しい14カ所のエリアを撮影し、1000人以上が映る1時間程度のカメラ映像から、同技術を用いて平均2分で対象人物を発見できることを確認した。

同技術を提供中の「NEC 映像分析基盤」にて2023年度中に実用化予定だ。

来場客の属性情報を分析するマーケティング領域への適用も進める。アパレルのECサイトにおける検索体験の向上など、映像分析以外の領域に応用することを検討していく。

今回NECが開発した技術は、まずカメラに映っている人物の視覚的な特徴から、性別、上下それぞれの服、帽子、靴の色・形状、かばんなどの持ち物の情報といった100以上の属性情報をAIによる推定の確信度とともに付与することができる。

特定人物の検索の際には、それぞれの検索条件について、記憶とAIによる推定、双方の曖昧さを考慮し総合的に合致するかを判定して検索結果を出力する技術である「あいまい検索技術」の活用により、対象人物を効率的に発見する。

服装の色について記憶が誤っている場合や、光の加減によりAIによる推定が事実と異なる場合など、検索条件の一部に該当しないものがあっても候補から排除することなく対象人物を見つけられるとしている。

同技術は顔画像を使用しなくても外観属性の推定が可能。これにより、カメラ映像から人物を高速・高精度に検索することができるだけでなく、プライバシーに配慮した運用も可能なため、商業施設における映像分析技術の導入に貢献するという。

<従来の技術との違い>
従来の技術との違い

■問い合わせ先
NEC グローバルイノベーション戦略部門
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