NEC/AIでアサヒ飲料新商品の需要を予測、在庫などコスト3億円削減
2023年12月20日 15:05 / IT・システム
日本電気(以下、NEC)は12月20日、アサヒ飲料の新商品で、独自AI技術を活用した需要予測を行う実証実験の成果を発表した。
実証実験は、6月から10月までの5カ月間実施。その結果、これまで専門家の知見・ノウハウで行っていた新商品の需要予測の類似性判断を7割程度再現し、判断材料やノウハウなど属人的でデータ化できていない要素を可視化できた。机上評価では、売上機会損失、棚卸資産、在庫保管費、物流費など年間3億円の削減が見込めるという。
現在、食品・飲料メーカーによる需要予測は、新商品の場合に誤差が生じやすく、欠品や過剰在庫も発生しやすい。また、予測結果に対する根拠の透明性、再現性の低さ、発売前のトレンド変化や季節性を考慮した中長期的な需要予測を行う難度の高さが課題だった。
食品・飲料メーカーの在庫と生産の最適化、業務効率化を実現することで、過剰な生産や期限切れによる返品、売れ残りなどの課題解決が期待できる。今回の実証を元に、NECは12月からアサヒ飲料と連携を強化すると同時に、これまで人手が担っていた業務をAIにより効率化を図る。商品の欠品や余剰在庫を防ぎ、消費者に安心して商品を届けられるプロセスを目指す。
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