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DNP/AI活用に向けて「DNPグループAI倫理方針」策定

2024年01月24日 13:00 / IT・システム

大日本印刷(DNP)は1月24日、グループの全社員がAI(人工知能)関連の開発や利活用を行う際の基盤となる「DNPグループAI倫理方針」を策定したと発表した。DNPグループは、この方針に基づき、AIの適切かつ効果的・効率的な利活用を推進し、事業活動・研究開発活動等での価値創出を加速させる。

<DNP>

DNPグループAI倫理方針は、「法令等の遵守」「公正性・公平性の確保」「プライバシーの保護」「透明性・説明性の追求」「人材の育成」を主な内容としている。

法令等の遵守では、AIの利活用に際して、関連する法令や各種規制を遵守する。公正性・公平性の確保では、AIの利活用に際して、偏見や差別を生むことなく、誰に対しても公正・公平になるように努める。プライバシーの保護では、AIの利活用に際して、個人のプライバシーに配慮し、保護するように努める。

また、透明性・説明性の追求では、AIの出力結果に対して透明性を重視し、説明できるように努める。人材の育成では、AIの利便性やリスクを認識した上でAIの利活用を推進するため、専門人材を育成する。

DNPはデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進しており、その一環として2023年5月に、国内外の約3万人のグループ社員が生成AIを活用できる環境を構築した。社内のコミュニティなどを通じてさまざまな情報発信や勉強会を行い、生成AIに関するリテラシー向上と、AIを活用できる人材の育成に取り組んでいる。また、2023年12月には、多様な生成AI活用のユースケース(使用事例・用途例)に触れることで、社外のパートナーと連携しながら生成AIによる価値創出を探っていくための施設「DNP生成AIラボ・東京」を開設した。

近年、世界的にAIの利活用が進む中で、AIの不適切な使用による人権やプライバシーの侵害、差別の助長、偽情報の発信などが課題となっている。これらの課題に対し、主要7カ国(G7)による「国際指針」や欧州連合(EU)による包括的規制となる「AI法」など、世界標準のルールづくりが行われている。

こうした状況に対してDNPグループは、持続可能なより良い社会、より心豊かな暮らしの実現に向けて、AIを価値創出に適切かつ効果的・効率的に利活用していくため、「DNPグループAI倫理方針」を策定した。

DNPグループは方針の遵守を徹底するとともに、AI関連の技術・社会環境・価値観・法令等の変化・進化への理解も深めて、積極的にAIを利活用する。方針は、AIに関わる全ての事業と、業務プロセス等におけるAIの利活用に適用する。

今後、DNPは、「DNPグループAI倫理方針」に基づいて社内ルールを整備し、DNPグループの全社員を対象として本方針と社内ルールに関するeラーニングを実施するなど、遵守の徹底を図る。また、生成AI等の開発者が参加するプロジェクト等でも、方針と社内ルールに関する周知・徹底をする。

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