DNP/新店オープン時の宣伝予算を最適化するAI、ローソンで11月導入
2024年10月15日 10:39 / IT・システム
大日本印刷株式会社は10月11日、小売業が新店舗をオープンする際の宣伝予算をAIで最適化するサービス「DNP販促最適化AI」の提供を開始することを発表した。
新店舗・リニューアル店舗の開店後7日間の売上の最大化を目指して、個々の宣伝手法(YouTube広告・ポスティングチラシ・新聞折込など)への最適な予算配分をAIで算出するもの。同サービスの効果について、ローソンと共同で2023年7月から検証してきた。その有用性が認められたため、2024年11月以降にオープンするローソンの新店舗やリニューアル店舗で正式運用を開始する。
宣伝予算・店舗情報・商圏情報をAIにインプット(入力)すると、開店後7日間の売上最大化に向けた最適な宣伝手法の予算配分を算出。AIが宣伝予算内で最も売上が高くなる組み合わせを抽出し、現場の担当者による宣伝手法と予算の選択を支援するという。
「DNP販促最適化AI」のサービスは、DNPがカタログ制作向けに開発したシステムを応用している。このシステムは、商品の購買データを活用し、その商品の掲載カタログを生活者が利用した際の売上を最大化するように、カタログ誌面のレイアウトとコマ割り(商品の掲載位置やサイズなど)を算出する仕組みだ(現在、特許申請中)。
各企業の担当者は、煩雑なデータ処理や分析作業が不要となり、販促・宣伝の知識が少なくても各宣伝手法への適切な予算配分が可能となる。登録するデータや宣伝手法の選択肢に応じて、個別にシステムと運用プロセスの設計を行う。サービス価格は条件によって変動し、初期開発費は約1500万円から、運用費は月額約100万円からとなる。
DNPは今後、小売業を中心に同サービスを展開するとともに、サービスの精度向上や機能拡張を行う。2025年度末までに累計5億円の売上を目指す。
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