DNP/日本語対話AI用いた接客サービス、23年度中に公開へ
2023年05月10日 15:41 / IT・システム
大日本印刷は5月10日、ウェルヴィルが開発した日本語対話AI「LIFE TALK ENGINE」を用いて、バーチャルキャラクターが小売店や商業施設などで接客するサービスのプロトタイプを開発したと発表した。
<サービスのイメージ>
小売業界では近年、店舗で接客する販売員の確保が困難になるなど、人手不足が課題となっている。一方で、多くの生活者がECを利用する中、リアル店舗でのコミュニケーションや買い物といった体験は、ECとの差別化を図る重要な要素となるため、優秀な接客スタッフの確保が重要だ。バーチャル空間のメタバースなどでも、買い物やイベントで利用者と接する際に、AIを搭載したキャラクターへのニーズが高まっていくと想定される。
こうした課題の解決に向けて、2社は今回、リアルな店舗やメタバース内での利用を想定した、バーチャルキャラクターによるエンターテイメント性の高い対話型のAIによる接客サービスを共同で開発した。東京ビッグサイト(東京都江東区)で5月12日まで開催している「第7回AI・人工知能EXPO 春」で、ウェルヴィルのブースで展示中だ。
同サービスでは、ウェルヴィルが開発した、人と自然なコミュニケーションを実現する日本語対話AI「LIFE TALK ENGINE」を搭載したDNPオリジナルバーチャルキャラクターを設計し、リアル店舗のサービス情報をAIエンジンに登録した上で、バーチャルキャラクターが施設や商品の紹介、接客などを行う。
接客のシーンに合わせて、短期間かつ柔軟に変更や修正ができる対話AIとなる。人が発話する際の言葉の意味だけでなく、声によって感情も判定し、リアルタイムに返答できる超高速エンジンで、会話の内容から、バーチャルキャラクターが表情豊かに返答。よりエンターテイメント性の高い対話型コミュニケーションの体験を利用者に提供する。
リアルな店舗や商業施設等やメタバース内での利用を想定し、2023年度中のサービス開始に向けて、5月下旬に「東京アニメセンター in DNP PLAZA SHIBUYA」(東京都渋谷区)に展示し、検証・調査を行う。今後は、生活者のスマートフォンに同サービスを表示させて、観光スポットの案内や店舗紹介を行う「街歩き×対話AI」の観光DXサービスも検証していく。
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