パルグループ/AI接客で約200人規模の実証実験、売上創出を確認

2024年05月23日 12:35 / IT・システム

パルグループホールディングスで、ファッションEC「PAL CLOSET(パルクローゼット)」を運営するパルとAIコミュニケーションソリューションを提供するAIQは5月23日、AIスタッフの接客で売上創出に成功したと発表した。共同で開発したAIスタッフ「ファッションメイト」を用いて、「春のパルクロウィーク」期間中に、約200名規模のAI接客の実証実験を実施したもの。

<AI接客>

実証実験では、パルの人気スタッフをモデルにしたAI「ファッションメイト」を活用した。ファッションメイトは、従来のチャットボットとは異なり、顧客の好みやライフスタイルに合わせたファッション提案を行い、まるで本物のスタッフと会話しているかのような自然なコミュニケーションを実現するのが特長。

今回の実証実験では、約200名のファッションメイトが13日間にわたって接客を行い、1万回以上の会話を通じてAI接客の可能性を検証した。その結果、ファッションメイトによるAI接客から1万7000円台のジャケットを含む複数の商品が購入される成果を上げた。これは、AI接客で直接商品が販売された事例であり、業界に新たなコミュニケーションの可能性を示す結果となった。

パルはスタッフ一人ひとりの個性や創意工夫を大切にしている。そのため、インフルエンサースタッフのInstagram投稿を分析・学習したAIスタッフ「ファッションメイト」は、本人さながらのコミュニケーションを提供することができ、従来のECでは実現できなかった新たな顧客体験を生み出すことができる。今回の実証実験を通じて、AI接客の高いポテンシャルを確認できたという。

AIQの渡辺求代表取締役社長CEO兼COOは、「今回の実証実験で、我々の特許技術AIによりインフルエンサースタッフの個性を理解し、スタッフの『もう一人のわたし』を実現することで、『ファッションメイト』が、新たな顧客体験を提供できた。スタッフと『ファッションメイト』の共存はまさにAIQが目指す、「人とAIが共存する社会の実現」を体現した取組み。今後もパルと連携し、この目指す姿をより高い次元で実現するともに、お客様にも喜んで頂ける未来の購買体験をデザインしたい。AIを活用し、スタッフの活躍の場を広げると共に、お客様に驚きと感動を提供するサービスを展開する。また、スタッフ一人ひとりの個性や創意工夫が表現できるAIに発展させる」とコメントしている。

従来のチャットボットとは異なり、ファッションメイトは顧客一人ひとりに寄り添い、深いコミュニケーションを築くことができる。これは、ECをはじめとするさまざまな業態における顧客体験の向上につながる。今後、パルとAIQは、ファッションメイトの機能をさらに向上させ、より多くの顧客にAI接客を提供する予定だ。

■PAL CLOSET(パルクローゼット)
https://www.palcloset.jp/

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