イトーヨーカ堂/バレンタインで女性の自家需要に対応、売上10%増目標
2019年01月17日 17:15 / 販促
イトーヨーカ堂は1月17日、2019年のバレンタイン商戦で全店の売上目標を前年比10%増とすると発表した。
同日、江戸川区の「アリオ葛西」で開催した「イトーヨーカドー2019年バレンタイン商品説明会」で明らかにした。
調査会社のデータによると、バレンタイン市場は2015年から2017年まで3年連連続で成長していたが、2018年は664億円(前年比2%減)と前年割れに転じた。
また別の調査データでは、バレンタインチョコレートを誰に贈るか聞いたところ、2017年、2018年ともに自分自身がトップとなり、配偶者、恋人の比率は低下した。
WEBのバレンタインの検索キーワードでは、2017年は9位に義理、10位に本命がランクインしたが、2018年は9位にイベント、10位にショコラがランクインし、義理・本命のキーワードが減少している。
イトーヨーカ堂の2018年度のバレンタイン商戦は5%増となり、2016年10%増、2017年3%増に続き3年連続で前年を超えた。
2019年は、女性の自家需要はまだ伸びしろがあるとみており、増加する特別感、限定感、希少価値を求める女性へ対応する商品を強化した。
バレンタインはネット通販も好調で、2016年を100として対比すると、2017年は5.5倍、2018年は7倍の売上となった。
新規MD開発部の柴山和広催事担当マーチャンダイザーは、「バレンタインは、チョコレートを中心としたスイーツの一大イベントに変化している。ギフトを贈るイベントから女性がチョコレートを楽しむイベントに変化しており、年代を問わず、女性・主婦の自家需要に対応した商品を増やし目標を達成したい」と語る。
品ぞろえでは、SNS映えなど、女子ウケ商品、トレンドの有名ブランド商品、ルビーチョコなど希少価値・限定感のある商品、チョコレート×素材のコラボ商品に着目した。
売り方では、従来型のガラスケースを多用した陳列方法ではなく、エンタメ感のある売場作りを展開。女子・主婦目線の商品訴求と売場展開を行い、ネット通販も強化した。
アリオ葛西店の催事場では、サロンをイメージしたフォトスポットを設置し、チョコレートを買うだけでなく、可愛らしい商品見本をお客が自由に写真撮影できる環境も整えた。
プロモーションでは、旗艦店舗では実演・試食イベントを増やし、女性ウケする動きのあるイベントを実施する。
バレンタイン商品は、個店事の品ぞろえが異なり、全店統一チラシが打てないため、店舗を通じたSNSでの情報発信や店頭告知を強化している。
2019年のバレンタインのテーマは、「チョコレートの美術館(ミュゼ・デュ・ショコラ)」で、宝石なようなチョコレート、フルーツや花のようなチョコレート、パッケージも美しいチョコレートなどを美術館のように展開する。
最大で47ブランド・約480アイテムを展開し、価格帯は172円から3240円とした。
今年は、百貨店でも行列ができるいちごを使用したイトーヨーカ堂オリジナル商品「FRAISEY(フレイジー)」税込712円から1900円を新規投入した。
チョコレートのほか、市場で人気のキャラメル商品として、「キャラメルマイスター」405円から1620円を導入し、品ぞろえの幅を広げた。
ディズニーの人気キャラクター「リトル・マーメイド」が映画公開30周年を迎えるのに合わせて、リトル・マーメイドオリジナルチョコ540円から1728円もそろえた。
キャラクター商品は、自家需要としての利用が多いため、アイテム数を拡大した。
昨年に続き、全33種類のチョコレートを平台で展開するイトーヨーカ堂オリジナル「チョコレートストリート」を展開する。
チョコレートストリートは、実際に商品を手に取りながら、買物が楽しめるのが特徴で、売場には小さなカゴを用意しており、1人のお客が2個、3個と自分に用に購入することが多く、客単価の増加が期待できる。
ネット通販の対応で、柴山マーチャンダイザーは、「昨年は、映画が放映されたスターウォーズのチョコレートがネットでは良く売れたが、店舗ではそれほど売れなかった。ネットと店舗で売れ筋商品が異なることが分かってきたので、ここを分析して、ネット通販であるオムニ7と店舗で相乗効果を出していきたい」と述べている。
■イトーヨーカドーのバレンタイン
http://www.itoyokado.co.jp/special/valentine/index.html?top4banner
流通ニュースでは小売・流通業界に特化した
B2B専門のニュースを平日毎朝メール配信しています。