スシロー/神楽坂に新業態・大衆寿司居酒屋「杉玉」、5年後100店目標
2018年03月29日 19:28 / 店舗レポート
スシローグローバルホールディングスの子会社で新業態の開発を担うスシロークリエイティブダイニングは3月30日、東京・神楽坂に「鮨・酒・肴 杉玉 神楽坂」をオープンする。
「鮨・酒・肴 杉玉」は、新業態の大衆寿司居酒屋で2017年8月30日、兵庫県西宮市に1号店「西宮北口店」を出店し、2018年1月11日に東京・神保町に「神保町店」を出店している。
これまでは、あまり目立たない立地で、スシローの名前をまったく出さずに業態としての競争力を検証していた。1号店、2号店の業績が好調であるため、3号店は人通りが多い立地へ出店し旗艦店と位置付けた。
2018年9月期中に、関東と関西に各1店を出店、来期には10店程度を出店する予定だ。20店までは直営店を展開する計画で、その後はフランチャイズによる出店も検討し、5年後に100店体制を目指す。
大衆寿司居酒屋の名称とおり、寿司屋と海鮮系居酒屋を融合させた業態。これまでのスシローとは異なり、お酒を楽しむシーンをメインに位置付けた。
寿司を食べずにお酒と肴を楽しむこともできる店舗を打ち出すため、店舗名称には、「鮨・酒・肴」の3文字を付した。杉玉は、日本酒の造り酒屋が新酒ができたことを知らせるために軒先に飾る装飾で、業態名称にすることで日本酒が楽しめる店を打ち出した。
税別299円を中心に、399円、499円のフードメニューを提供。ドリンクはアルコールは299円を中心に提供する。日本酒は、常時15種類を提供し、半合90mlを中心に提供することで、手頃な価格を実現した。
ランチタイムは、定食、どんぶり、握りを提供する。天ぷら・寿司定食(並)1090円、同(上)1390円、まぐろ丼890円、海鮮10種丼、海鮮炙り丼、サーモン親子丼、各950円をそろえた。
握りは、布袋14貫、大黒10貫、各990円、毘沙門14貫、福禄寿12貫、各1390円、恵比寿10貫+茶碗蒸し1990円の5種類を提供する。
平均客単価は、ランチ1200円~1300円、ディナー3000円~3300円、合計2500円~3000円程度を想定する。
住宅地の多いエリアに出店した西宮北口店は、神楽坂と同様のランチを展開しており、平均客単価はランチ1200円~1300円、ディナー2500円~2700円となっている。
オフィス街でサラリーマンと学生が多い立地の神保町店では、神楽坂店よりも手頃な価格のランチメニューを打ち出しており、平均客単価はランチ900円前後、ディナーは3000円~3300円程度となっている。
杉玉の業態開発を担当した金井智秀スシロークリエイティブダイニング取締役は、「スシローがうまい寿司を出すのは当たり前であり、定番の鮨は王道寿司として提供する。一方で、スシローにない興味深い変わり種メニューを極み寿司として提供。メニューを起点にスタッフと会話ができるようなメニューを開発した」。
「主力業態のスシローは、幅広い客層が利用しており、特にターゲット層を設定していない。杉玉も明確なターゲット層を持たないことで、幅広い客層に対応し、多店舗展開しやすい業態を目指した」と語る。
寿司を食べなくても良い店舗であっても、寿司屋であることも打ち出すために、店内入口には、寿司カウンターを設置した。
店頭看板では、マグロの寿司のオブジェと設置した。寿司メニューとつまみメニューを紹介することで、大衆寿司居酒屋という業態を打ち出した。
客席は1人で利用しやすいカウンター席、2人用のテーブル席、宴会にも対応できる小上がり席を用意。合計45席を設置した。
内装は、おしゃれすぎず、雑多すぎず、ファミリーでも宴会でも、幅広く使える、ちょうどよい空間を目指した。
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