そごう千葉店/「食のOMOストア」小規模小売でも百貨店に出店可能に
2023年09月28日 16:10 / 店舗レポート
そごう・西武は9月28日、「そごう千葉店」(千葉市中央区)に食のOMOストア「food edit Chiba(フード エディット チバ)」をオープンした。
<店舗外観>
同館は、4月より「楽しい暮らしを作る新生活創造百貨店」をコンセプトにリニューアルを進めており、食のOMOストア出店はその一環。OMOストアについては、2021年に「西武渋谷店」(東京都渋谷区)に衣食住がそろう「CHOOSEBASE SHIBUYA」を出店していたが、今回は食に特化させ、千葉県内の食品・ブランドにフォーカスした。
実店舗への出店経験が少なく、まだあまり知られていない隠れた逸品を「そごう千葉店」がセレクトして販売する。最小40cm四方の小さなスペースから出店できるのが特徴だ。
アイテム数など販売規模を理由に、これまで百貨店とテナント契約ができなかった企業でも、比較的安価に店を構えることが可能。商品陳列やECサイト掲載、各種PRなどの付帯業務は、サービスとして提供する。
ECサイト・SNSを活用し、普段百貨店を利用しない客層、全国の消費者に千葉の逸品を発信していくことで、千葉の産業を盛り上げていく。まずは同店に出品する企業数50社を目指す。
<プライスカードからECに接続>
店頭では実際に手に取ることができる現物を展示し、プライスカードに表示されている二次元コードからECサイトに接続可能。「food edit Chiba」の商品は現在、「CHOOSEBASE SHIBUYA」のECサイト内に掲載されており、ここで商品詳細や生産者のこだわりを確認できる。なお、OMOストア1号店「CHOOSEBASE SHIBUYA」の現況は、7割がECでの販売だという。
<佐藤 広報・CI担当>
今回のOMOストア出店について、コーポレートコミュニケーション室の佐藤 宏一 広報・CI担当は「デジタル化を推進している弊社の取組の一環だ。今後の出店計画は未定だが、そごう・西武の各店舗にも導入し、商品カテゴリは店舗ごとの顧客ニーズに合わせたものを扱う」と説明した。
<森岡 係長>
営業3部 食品OMO係の森岡 勇希 係長は「テナントと比べて出店ハードルが低く、現在約30社に3~6カ月契約で貸しており、将来的に50社の出店を見込んでいる。店舗での出店を終えた後、ECに店舗を残すことも可能。地域貢献マインドを持つ顧客と各店がつながる場を設け、千葉産業の発展につながれば幸いだ」と語った。
<冷蔵品も販売>
渋谷では、設備の都合で常温アイテムしか販売できなかったが、食に特化したOMOストアとなる今回は、冷蔵品も販売できるようになった。成田空港周辺でのみ展開していた「成田空港エール」(税込770円)や、県内のナポリピッツァ店「PIZZA storia」などの商品が並ぶ。
<オープニングイベント実施>
オープニングイベントとして、9月28日~10月1日、試食会を開催中だ。生産者が商品について紹介しながら試食を提供する。企業ごとに実施日・時間が異なる。
■food edit Chiba(フード エディット チバ)
オープン日:2023年9月28日
場所:千葉県千葉市中央区新町1000 そごう千葉店地下1階
売場面積:約45m2
出品企業:約30社
取扱品目:主に千葉県内で生産・加工された食料品
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