イオンリテール/子供向け売場リニューアル、アパレルは年齢別に訴求
2023年11月22日 17:35 / 店舗レポート
イオンリテールは11月17日、ベビー・キッズの売場環境とオペレーションを刷新した「キッズリパブリック」の最新モデルを、「イオン船橋店」(千葉県船橋市)に導入した。
<キッズリパブリック刷新>
アパレルのターゲット層を明確にし、子供の成長・ライフスタイルに応じた4つの専門店(ベビー、トドラー、スクール、玩具)を展開するほか、セルフ・タブレット型レジの導入により、売場環境とサービスレベルの向上を図る。船橋店から検証を始め、従来のGMS(総合スーパー)のベビー・キッズ売場のイメージを一新させるべく、改革を進めていく。
<仲野部長>
22日開催の「イオンリテール売場改革 戦略発表会」で、衣料本部 キッズリパブリック総括部の仲野滋 総括部長は「売場で一番変えた部分は、アパレルを顧客の成長ステージ(年齢)に合わせたことだ。商品はほぼ変えていないが、従来の売場から陳列量を減らした分、接客に注力している。
キッズリパブリック業態の広さは1157m2(350坪)が基本だが、今回のオペレーションだとやはり1652m2~1983m2(500~600坪)くらい必要になる。今回の広さ(船橋店は1934m2)を基準に、事業を拡大していく。
また、既存店では広い売場で共通試着室しかなかった所、今回はアパレルの売場ごとに試着室を増やした。売場をオープンしてまだ5日間だが、我々が見込んだ通りの集客効果が出ている。船橋店を実証実験の場として、顧客の反応を見ながら検証を続けたい」と語った。
<子供の年齢ごとに区分け>
今回、アパレルを中心に「衣服」「肌着」「靴」などの商品基軸ではなく、「ベビー(0~3歳)」「トドラー(3~6歳)」「スクール(7~12歳)」といった年齢別の売場分類にすることで、子供の成長で変化するニーズや用途に合わせた商品の魅力や特長を伝える。
<PETIT ZOO>
0~3歳のベビーが対象の専門店「PETIT ZOO(プチズー)」では、迷わずコーディネートできるウェアや服飾雑貨をオリジナルブランドで取りそろえる。出産準備期、育児期といったライフシーンに沿ったラインアップで、買いまわりしやすい売場にした。
<0~1歳対象コーナーも>
プチズーの売場内では、対象年齢をさらに細分化。入り口付近に0~1歳対象コーナーも設けた。仲野部長は「特に0歳児向けの商品を強化したい。これまでトドラー世代の顧客は一定数いたが、プレママ世代の顧客は獲得できていなかった。出産準備エリアと育児期エリアに区分けして、それぞれに売場担当者を用意する」と説明する。
<タッチ&トライ>
木製トイやベビートイを実際に触って遊べる「タッチ&トライ」を新たに設置した。遊べるおもちゃの目の前や、売場にあるPOPに掲載されているQRコードをスマートフォンで読み込むと、商品詳細やネット購入画面へスムーズに移行できる。忙しい子育て世代の大人がスムーズに商品を購入できるよう工夫した。
<KIDS UNIVERSITY(トドラー)>
「KIDS UNIVERSITY(キッズユニバーシティ)」は、3歳~6歳の「トドラー」世代と、7歳~12歳の「スクール」世代向けに売場を区分けしている。
まず「トドラー」コーナーでは、ストリートとアウトドアをミックスした「R.L.B」、トレンドを先取りしたい元気な女の子向けの「PIAMON♡」など、幅広くブランド展開しているほか、着心地や機能性にこだわったベーシックアパレルも豊富に取りそろえている。
また、売場の正面には今回初めて大型サイネージを導入。コーディネートの提案や、旬なトレンド商品がひと目でわかる陳列で、アパレルの最新が見つかる専門店を目指す。
<KIDS UNIVERSITY(スクール)>
「スクール」世代向けには、感性の高い子供をターゲットに、トレンドの韓流ファッションなどを取り入れた「JESSY LOGAN」、アメカジ系ガーリーテイストの「LOVE RABBY」など、イオン限定ブランドをアパレルから雑貨まで用意。成長分野であるスポーツアパレルでは、親世代にも支持される人気の「ニューバランス」を初めて並べる。
<インナーを世代別にラインアップ>
今回の売場刷新に合わせて、インナーも各専門店に陳列している。従来の店舗と異なりレジ前から離れた位置での設置になるが、売上に影響はないという。
<MONTOYS>
「MONTOYS(モントイズ)」は、物販と体験が融合した新たなホビーの専門店。キッズ向けの品ぞろえだけでなく、Z世代からも支持されるカードやボード・パズルゲームなどの「コミュニケーショントイ」も販売し、実際に商品を体験できるコーナーを設置した。大人世代が楽しめるルービックキューブなどの「アナログトイ」も取り扱う。
トミカ・プラレール売場では、プレミアムトミカや地域プラレール車両も用意。エリア最大級の品ぞろえに拡大した。
<ASBEE KIDS>
4つの専門店に加え、子供靴「ASBEE KIDS(アスビーキッズ)」も隣接する。「かわいい!かっこいい!おしゃれ!」をコンセプトに、多彩なカラーバリエーションでラインアップ。足形計測器も導入し、フィッティングのプロによる接客で最適な靴の提案する。
<クラウドPOS導入>
顧客へのサービスを向上させるためレジ業務の見直しを図った。専門店内にある出産準備品コーナーなどに「クラウドPOSレジ」(タブレット型レジ)を導入している。さらにセルフレジも設置してレジ待ちのストレスを解消。これまでレジ業務に専念していた従業員が接客や売場メンテナンスに入ることで、より快適な買物環境を整備していく。
■イオン船橋店
所在地:千葉県船橋市山手1-1-8
リニューアル日:2023年11月17日
売場面積(3階):約4188m2
売場面積(3階べビー・キッズ売場):約1934m2
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