ユニクロ/玉川高島屋に地域密着型店舗オープン、キッズ・ベビーをフルラインアップ
2025年03月18日 17:39 / 店舗レポート
ユニクロは3月20日、「玉川高島屋S・C」南館4階に地域密着型の大型店舗「ユニクロ タマタカ店」(東京都世田谷区)をオープンする。18日、メディア向け内覧会を開催した。
<3月20日オープン>
1月に閉店した「二子玉川ライズ ドッグウッドプラザ店」(同)から移転・増床オープンしたもの。世田谷エリア最大級の約2578m2を誇るワンフロアの空間で、商品カテゴリごとに特徴や機能性が分かりやすい専門店のような売場を導入。ベビーカーの利用者も買物しやすい広い通路のキッズ&ベビー売場や、買物の合間に休憩できるラウンジのような空間も用意している。
店舗名の「タマタカ」は、玉川高島屋S・Cの愛称でもある。顧客や地域に愛される店舗を目指すという思いを込めた。地域に根差した店舗として、タマタカエリアや世田谷区にゆかりのある企業・団体とのコラボレーション商品を販売。地域との協業でさまざまなキャンペーンも実施していく。
<海原店長>
店舗の特徴について、海原和洋店長は「『地域密着』と『新しいユニクロを体現する店舗』という2つのコンセプトで店舗を作った。地域密着の取り組みとして、4つの企業とタッグを組ませて頂き、Tシャツを作っている。コラボTシャツの売上の一部は、地域の緑化支援を担う『世田谷区みどりのトラスト基金』に寄付を行う。
新しいユニクロとして、上質な空間をお客様に提供したい。ゆったりと買物できるようラウンジのような休憩スペースを用意した。二子玉川地区では新しいサービスとなる『ユニクロフラワー』や『RE.UNIQLO』も導入している。地域の皆様と一緒に連携して、より良い店舗を作り上げたい」と述べた。
<東神開発の土屋氏>
一方、今回のユニクロ出店について、東神開発 玉川高島屋S・C SC事業本部の土屋久美氏は「5年前のコロナ禍で、お客様のライフスタイルが大きく変わった。我々もショッピングセンターの役割やあり方を大きく見直すことが求められている。玉川高島屋S・Cが55周年を迎えるにあたり原点回帰して、地域の方々が愛着を持って過ごせる場を提供できるよう街づくりを進めている。
今回のユニクロさんのワンフロア出店は大きなプロジェクトの一つ。ユニクロさんは街とのつながりをとても大切にされており、東神開発の街づくりと通じるところがある。ユニクロさんと共に、今まで以上に二子玉川を盛り上げたい」と語った。
<キッズ売場>
タマタカ店では、キッズとベビーの商品がフルラインアップでそろう。子ども専用の試着室も設け、買物しやすさを重視した。
同店に並ぶマネキンは棒立ちではなく、実際に着用した時の雰囲気が伝わりやすいポーズを意識して配置している。キッズ売場のマネキンは、躍動感をイメージしたという。
<広々とした通路>
ユニクロの既存店と比較して、タマタカ店の売場はかなり広く設計した。売場中央のメイン通路と、各コーナー内の副通路の幅には、ユニクロの中で基準がある。「売場面積」「通路幅」「ターゲット層の特性」の各要素を計算した上で、通路の幅を決めているという。
今回は子連れが多いエリアでの出店になるため、通路を広めに設定。ベビーカーを引きながらでも買物しやすいようにした。通路が広ければ当然、商品を陳列できるスペースは狭くなるため、回遊性と商品数のどちらも最適になるよう調整している。
<コラボ商品充実>
これまでの大型店同様、地元とコラボした商品も充実している。オリジナルデザインのTシャツやトートバッグを作れるサービス「UTme!」では4社とのコラボを実施した。
高島屋のマスコットキャラクター「ローズちゃん」、世田谷区を拠点として活動するジャパンラグビーリーグワンのラグビーチーム「リコーブラックラムズ東京」、世田谷区に本部を構える「ロイヤルホールディングス」、紙器工房「BOX&NEEDLE(ボックスアンドニードル)」とのコラボTシャツやトートバッグ(税込1990円以上)を購入できる。
<ロンハーマンコラボ>
玉川高島屋S・Cでの出店ブランドのうち、アメリカ西海岸生まれのショップ「ロンハーマン」とのコラボ品もタマタカ店限定で販売。「エアリズムコットンクルーネックT」(MEN 1990円、KIDS 990円)をリラックス感のあるデザインに仕上げた。
襟ぐりの幅が通常品よりも細い。フィット感はストレートタイプで、丈が少し長めのアメリカンフィットのシルエットとなる。背中部分には、さりげない形で「Today is Beautiful RON HERMAN」のメッセージを記載。白と黒の2色展開で、家族でのコーディネートも楽しめる。
このほか、新生活に使えるジャケットやカジュアルシャツなどの春夏コレクションや3月20日発売の「Uniqlo U」の最新コレクションも導入。高品質スーツを簡単に注文できる「カスタムオーダー」も利用できる。ビジネスシーンから家族でのカジュアルな着こなしまで、幅広い顧客のライフスタイルに合う充実のラインアップを実現した。
<商品受け取りロッカー>
タマタカ店では、オンラインストアで購入した商品を、店員を介さずに受け取ることもできる。現在、一部店舗でトライアル検証中の「商品受け取りロッカー」を導入した。ロッカー数は770。通常の店舗と同様、店員からEC購入品を受け取ることも可能だ。
既存店では「川崎市民プラザ店」「大森北店」「新越谷ヴァリエ店」の3店舗で試験導入中。3月からは首都圏を中心に全国30店舗ほどに拡大し、引き続き試験導入を継続していく。
なお、ロッカーの導入は、店舗受取件数の多い店舗を中心に進めている。移転前の「ドッグウッドプラザ店」もEC利用者数が多かったという。
<プラステも出店>
グループブランドのPLST(プラステ)も全国11店舗目のショップインショップとして出店。売場面積は約160m2で、ショップインショップの中では最大級に近いラインアップで大体のアイテムがそろう。
タマタカ店オープンを記念した限定商品も登場。ウィメンズでは、気軽に履いてヨガなどのアクティブなシーンを楽しんだり、そのまま買物することも想定したニット製品「タイトフィットジップアップカーディガン」(税込1万1000円)や、落ち着いた配色で上品な着こなしが叶う「シア―マルチボーダーセーター」(6990円)などを取り扱う。
メンズでは、人気のニット「ホールガーメント ニットTシャツ」(8990円)から、タマタカ店限定カラーのネイビーとブルーの2色が登場する。
プラステ売場の正面には、同じくグループブランドのコントワー・デ・コトニエも出店した。
<正方形の店舗サイン>
店内の各売場上部には、正方形の店舗サインを設置。天井近くに設けることで、四方からどの商品がどのエリアにあるか分かりやすいよう工夫した。
<休憩スペース>
レジ横には休憩スペースを用意。屋外を眺めながら座って休める。
店外のバルコニーには、UTとコラボしているアートの巨匠、アンリ・マティスの描く葉をモチーフとしたベンチも用意した。
<オリジナルデザインのショッパー>
また、新店舗のオープンを記念して、タマタカ店で買物した人を対象に、期間限定で商品をオリジナルデザインの無料ショッパーに入れて手渡す。
3月20日~23日のオープンキャンペーン期間中には、タマタカ店で1万円以上の購入者を対象に、「UNIQLO FLOWER」の花束に「ロンハーマン×ユニクロオリジナルバンダナ」を添えてプレゼントする。
24日~30日には、世界中で大人気のラウンドミニショルダーバッグをさらに小さくし、便利な3WAY仕様にした「ラウンドウルトラミニバッグ」を、同じくタマタカ店で1万円以上の購入者に贈呈するという。
さらに、タマタカエリアのグルメやショッピングなどのおすすめスポットを紹介するガイドブック「UNIQLO CITY GUIDE TAMATAKA AREA」も発行した。同ガイドブックや新店舗の広告物には、タマタカエリアで活躍する地域の人々をはじめ、アナウンサーやファッションモデルとして活躍する笹川友里さんも登場する。
ガイドブックは、3月中旬より都内のユニクロ店舗をはじめ、タマタカエリアの商業施設や飲食店などで無料配布する予定だ。
<Let It Be Coffeeの宮崎氏>
ガイドブックで紹介している店では、タマタカをモチーフにした商品が販売される。「Let It Be Coffee」では期間限定のコーヒー豆「タマタカブレンド」を、「ふたこビール醸造所」では期間限定のビアカクテル「タマタカ柚子パナシェ」を販売する。
■ユニクロ タマタカ店
所在地:東京都世田谷区玉川3-17-1 玉川高島屋S・C南館4階
アクセス:東急田園都市線・大井町線「二子玉川駅」より徒歩2分
売場面積:約2578m2(約780坪)
取扱商品:ウィメンズ、メンズ、キッズ、ベビー
オープン日:2025年3月20日
取材・執筆 古川勝平
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