ヤオコー/埼玉県「岩槻本丸店」オープン、ファミリー層取り込み売上25億円目指す
2025年10月29日 15:19 / 店舗レポート
ヤオコーは10月29日、さいたま市岩槻区に「ヤオコー岩槻本丸店」をオープンした。
東武アーバンパークライン「岩槻駅」「東岩槻駅」から徒歩25分、車で10分の場所に位置し、埼玉県道2号さいたま春日部線に面する。自転車や車でアクセスしやすい立地で、ドラッグストア「スギ薬局」や雑貨「セリア」、衣料品「パシオス」に歯科クリニックなど、生活の利便性を高めるテナントも誘致し、広域からの集客を狙う。
岩槻駅西口には既存店「岩槻西町店」があるものの、東口側の商圏シェアが低かったことから岩槻中心部でのドミナントを強化すべく出店した。売場面積2518.75m2と大型の店舗で、初年度の年間売上目標は25億円。初年度売上構成比は、生鮮35%、グロッサリー47%、デリカ18%で、SKU数は生鮮1080、グロッサリー1万7410、デリカ360となる。
商圏人口は1km圏内1万9000人(9000世帯)、2km圏内6万9000人(3万4000世帯)、3km圏内10万8000人(5万2000世帯)。商圏内の高所得者の割合は市内の平均よりもやや高い。1キロ圏内の人口は70歳以上が26.2%を占めるものの、商圏が広がるごとにヤングファミリー層の構成が高くなっている。足元のシニア層に対応しながら広域に住むファミリー層から支持される店舗を目指す。
青果売場では、圧倒的な量の旬の果実をラインアップし、季節感と選べる楽しさを提供。美味しさにこだわった「木熟トマトシリーズ」や地産トマトの品ぞろえを充実させ、地域一番のトマト売場を実現する。地場野菜コーナーでは、地元農家13軒から仕入れた鮮度の良い野菜が並ぶ。
「杉並桃井店」で導入開始した、手軽に食べられるカットフルーツの自社ブランド「幸ノ実(サチノミ)フルーツショップ」のフルーツサンドや店内搾りオレンジジュースなども取り扱う。
精肉は、「焼肉するならヤオコー」と支持される売場を目指し、平日のおかずからハレの日の本格焼肉までさまざまなニーズに対応。さまざまな部位の肉を豊富に集めた。ヤングファミリー向けの施策としてラム肉も導入。オープン時には、黒毛和牛のブロック肉の品ぞろえを強化し、ステーキも厚切りのものから小量目品まで取りそろえる。
即食ニーズに応えるミートデリカも強化するため、まだ導入店舗数の少ないコンベクションオーブンを今回取り入れた。ミートデリカの作業部門も2部屋設け、温総菜と冷総菜それぞれの訴求を高めていく。
鮮魚は、豊洲市場を活用し、鮮度の良い生まぐろと旬の近海魚を陳列。鮮魚アドバイザーによる対面販売では、顧客のニーズに合わせた商品を提案する。夕市では旬の魚の姿づくりや盛り合わせ、洋風メニューとして「ボイルエビジュレ」を提案する。
総菜は、ランチニーズに応えるべく米飯中心に出来たての商品を提供。美味しさにこだわったインストア冷総菜や、夕市での出来たて商品の対面販売に注力する。
ベーカリーは、国産小麦使用・店内手伸ばしで製造したピザを豊富に品ぞろえし、ランチタイムにはインストア加工のサンドイッチやバーガーを展開していく。
総菜部門の豚重と同じ素材を使った「にんにく香る甘辛ポークドック」やベーカリー部門の既存品「チーズSIX」を活用した「チーズSIXサンド」、「エスニックやタイ風のローストチキンサンド」といった新商品も用意した。
スイーツは、かぼちゃプリンなど旬の素材を使用した甘味で季節感を打ち出す。
また、一部店舗で、手握りおはぎ(ずんだ)の原材料リニューアルを行い、岩槻本丸店もその対象となった。従来品よりも香りと色が良くなったという。
子育て世代からの支持が高い冷凍食品では、冷凍フルーツを充実させ、選べる楽しさのある売場を実現。ブロッコリーやほうれん草、グリル野菜など使い勝手の良い冷凍野菜も豊富に取り扱う。ヤオコーで初めて冷凍駅弁も導入した。
今回、「杉並桃井店」で初導入して以来、反響のあった冷凍離乳食も用意。既存店では常温保存の離乳食の取り扱い自体はあったものの、杉並以外で冷凍離乳食の取り扱いは無かった。ヤングファミリー層に向けて、鶏じゃがやコロッケなど、より幅広い種類の離乳食を訴求していく。
日配品では、キムチを豊富に品ぞろえし、生鮮部門と連動したメニュー提案を実施していく。
ドライ食品は、健康ニーズに合わせてレギュラーコーヒーを豊富に品ぞろえし、豆菓子やチョコレートとのペアリング提案を行う。
酒売場では、洋酒のさまざまな飲み方やおつまみを提案。ナッツやチーズ類の売場も隣接させた。数百円で購入できるリーズナブルなワインから、「ロイヤルサルート21年」や「バランタイン21年」のような2万円越えのスコッチウイスキーも並ぶ。
このほか、ペット飼育率が高い地域であることから、ペットフードの品ぞろえも強化している。
■ヤオコー岩槻本丸店
所在地:埼玉県さいたま市岩槻区本丸3-20-45
TEL:048-884-8533
敷地面積:18618.70m2
延床面積:7830.49m2
売場面積:2518.75m2
開店日時:10月29日9時
営業時間:9時~21時30分
休業日:1月1日、1月2日、他1日
年間売上目標:初年度25億円
駐車台数:263台(店頭駐車場46台、北西駐車場118台、北東駐車場99台)/駐輪場179台、バイク6台
従業員:正社員19人、パートナー・ヘルパー・アルバイト138人(延べ人数)
テナント
1階:セブン銀行(ATM)、証明写真機、ポニークリーニング
2階:スギ薬局(ドラッグストア)、セリア(生活雑貨)、パシオス(衣料品)、岩槻ほんまる歯科医院(歯科クリニック)※2025年11月5日以降、順次開店
取材・執筆 古川勝平
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青果
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フルーツサンド
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本まぐろ
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味付け肉
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コーヒー・お茶
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冷凍離乳食
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高級ウィスキー
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キムチ
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