日本百貨店協会/8月の売上高は2.6%増、7カ月ぶりのプラス

2025年09月26日 13:40 / 月次

日本百貨店協会が2025年9月25日に発表した8月の全国百貨店売上高概況によると、全国の百貨店(調査対象70社・178店)の売上総額は約4139億円で、前年同月比2.6%増と7カ月ぶりにプラスに転じた。

8月 実数 前年同月比
売上高総額 4139億円 2.6%増
総店舗面積 449万3420m2 0.8%減

8月は前年の台風や大雨などによる一部店舗の臨時休業・時短営業といったマイナス影響の反動に加え、休日が1日増加したことで、国内売上が好調に推移。入店客数も6.1%増と9カ月ぶりに前年を上回った。また、長引く残暑により盛夏商材が引き続き好調に推移したほか、夏休みのファミリー向けイベントや物産展などの催事が奏功した。

インバウンド(免税売上)は、売上高441億円(4.7%減/シェア10.7%)と6カ月連続のマイナス。ただし、前年4月からの円安による高伸反動影響が落ち着き、マイナス幅は先月より31.6ポイント回復した。化粧品を含む消耗品は4カ月ぶりにプラス転換し2桁増となった。購買客数は49.4万人(8.9%増)で、8月として過去最高を記録。国籍別では、中国、台湾の購買客数が2桁増。

国内市場は3.5%増(シェア89.3%)と7カ月ぶりにプラスに転換した。

都市(10都市)は2.9%増と7カ月ぶりにプラス。札幌、東京、広島を除く7地区でプラスとなった。大阪は万博効果などもあり入店客数も2桁増となった。

地方(10都市以外の7地区)は1.4%増と11カ月ぶりにプラスに転じた。東北、中部を除く5地区でプラスだった。

商品別では、主要5品目のうち身のまわり品を除く4品目がプラスに転換した。

長引く残暑により、衣料品はTシャツやカットソーなどが好調に推移したほか、洋品・雑貨では日傘や帽子、サングラスなどの盛夏商材が活況だった。雑貨は6.0%増と大きく伸長。化粧品(6.1%増)や美術・宝飾・貴金属(5.4%増)が7カ月ぶりにプラス。化粧品ではUV関連商品が好調だった。

食料品は2.7%増と3カ月ぶりにプラス。夏休みやお盆期間中の帰省や旅行客により入店客数が増加し、手土産などのギフト需要の高まりから菓子は5.1%増。客数増に伴い、レストランやビアガーテンなども好調で食堂喫茶は4.4%増と14カ月ぶりにプラスとなった。一方で、生鮮食品は1.1%減と17カ月連続のマイナスが続いた。

なお、同日付で発表された8月の東京地区百貨店(12社22店)の売上高概況によると、売上高は約1182億円(2.3%減)で、7カ月連続のマイナスとなった。

8月 実数 前年同月比
売上高総額 1182億円 2.3%減
総店舗面積 67万542m2 0.4%減
総従業員数 1万2353人 6.4%減

一部店舗の改装工事などが影響し、売上高、入店客数(5.6%減)ともに前年を下回った。しかし、インバウンド売上のマイナス幅が縮小したため、前月より売上は7.7ポイント改善。国内売上は、外商顧客向け催事が活況で、1.1%減と前月より3.1ポイント回復した。

9月18日時点の東京地区の足元動向は、前年比6.8%増で推移している。

日本百貨店協会/7月の売上高は6.2%減、6カ月連続のマイナス

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