日本百貨店協会/7月の売上高は6.2%減、6カ月連続のマイナス
2025年08月26日 11:05 / 月次
日本百貨店協会が8月25日に発表した7月の全国百貨店売上高概況によると、全国の百貨店(調査対象70社・178店)の売上総額は約4683億円で、前年同月比6.2%減と6カ月連続のマイナスとなった。
7月 | 実数 | 前年同月比 |
売上高総額 | 4683億円 | 6.2%減 |
総店舗面積 | 448万2071m2 | 1.9%減 |
7月は売上高と入店客数(1.7%減)ともに前年実績を下回った。前年、調査開始以来3番目に高い値を記録した免税売上(633億円)の高伸反動が大きく影響した。また、全国的に記録的な猛暑が続き、主要顧客層の入店客数減などマイナス要因があったものの、夏物衣料や服飾雑貨などの盛夏商材が好調に推移した。
インバウンド(免税売上)は、為替相場は多少円安に振れたものの、前年高伸反動から売上高 403億円(36.3%減/シェア8.6%)と5カ月連続マイナス。購買客数は47万人(16.7%減)で3カ月連続マイナス。先月に続き、香港や韓国の購買客数の減少幅が大きいが、中国や台湾は徐々に回復傾向。
国内市場は1.8%減(シェア91.4%)と前月より1.0ポイント改善した。
都市(10都市)は全地区でマイナス。福岡と東京は2桁減。前年伸長した高額品の不調から身のまわり品17.6%減となった。
地方(10都市以外の7地区)は東北を除く6地区でマイナス。東北は一部店舗の閉店セールが活況だったことなどからプラスに転換。
商品別では、主要5品目すべて前年実績を下回った。昨年好調だったラグジュアリーブランドを含む身のまわり品が16.1%減と4カ月連続2桁減。クリアランスは規模、売上ともに減少傾向。
晴天、高気温により日傘、帽子、サンダルなど夏物商材のほか、化粧品ではUV対策アイテムも好調。中元商戦は自家需要堅調も、全体では微減。夏休み催事はアニメなどのポップカルチャーや体験型など、各社趣向を凝らした展開で集客、売上に寄与した。
なお、同日付で発表された7月の東京地区百貨店(12社22店)の売上高概況によると、売上高は約1365億円(10.0%減)で、6カ月連続マイナスだった。
7月 | 実数 | 前年同月比 |
売上高総額 | 1365億円 | 10.0%減 |
総店舗面積 | 66万7660m2 | 5.2%減 |
総従業員数 | 1万2394人 | 6.5%減 |
7月の東京地区は、売上高、入店客数(12.2%減)ともに前年を下回った。前年免税売上の高伸反動のほか、一部店舗の改装工事などが影響した。国内は各社、外商顧客やハウスカード会員向け優待施策などを実施し、4.2%減と前月より0.5ポイント改善した。
8月18日時点の足元の動向は、免税売上のマイナス幅が縮小したことに加え、国内も徐々に回復傾向にあり、前年比 1.8%増で推移している。
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