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あきんどスシロー/宅配事業は実店舗の補完

2017年06月06日 14:00 / 経営

あきんどスシローの水留浩一社長は6月6日、試験的にスタートしたデリバリーサービスについて、「スシローの店舗に来れない人に対して、スシローを体験してもらうための施策であり、中食市場を積極的に取りにいく取り組みではない。店内調理で鮮度の良い商品を提供できる実店舗を補完するものだ」と述べた。

<水留社長>
水留社長

同社は5日、フードデリバリーサービスの「UberEATS」と楽天が運営する「楽びん!」を活用して、デリバリーサービスを試験的に開始すると発表していた。

水留社長は「都心部では、スシローの店舗まで遠いなど何らかの理由で、スシローを体験できないお客様がいる。スシローの寿司を体験できる選択肢を増やす施策として宅配を行う」という。

具体的な利用シーンについては、「都心のオフィスの会食や夜のミーティングでもスシローの寿司を楽しむ環境を作りたい。中食は今後、大きく伸びていくが、スーパーで販売している寿司を含め中食では、美味しいお寿司が提供されていない。作りたての美味しさを職場や家庭で楽しめる環境を目指している」と述べた。

中食市場の取り込みについては、「当社は店内調理で作りたての寿司を出せることが強みとなっている。作り置きの寿司を主体にした業態開発は考えていない。宅配は店舗の設備と人員を活用しているので、宅配をすることで実店舗の売上が上がり、収益性が向上することが期待できる」と語った。

6月5日から、SUSHIRO南池袋店、同五反田店で開始したUberEATSについては、「五反田店は昨日だけで20件近い注文があった。手ごたえがある」という。

UberEATSでは、通常のテイクアウト商品と異なるUberEATS専用商品を投入しているが、「都心部でのオフィス需要や1人暮らしといった需要を考えて、UberEATS専用商品を投入した。容器を変更し、1人前でもしっかりと満足できるメニューを意識した」と述べた。

7月上旬から世田谷区の「烏山店」で開始する、楽びん!では、ファミリー層の利用も想定されるため、通常のスシローのテイクアウトメニューを提供するという。

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