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スーパーマーケット/新型ウイルス対策「バラ売り中止」8割、消毒液も設置

2020年03月25日 18:00 / 経営

全国スーパーマーケット協会は3月24日、新型コロナウイルスの影響に関する実態調査を発表した。

調査によると、感染拡大防止に向け、約9割が試食販売を中止、約8割が惣菜などのバラ売りを中止した。アルコール消毒液の設置、従業員のマスク着用を義務付け、トングやバスケット、カートの消毒実施、従業員の健康チェック強化などに取り組んでいる。

営業面での影響では、マスクや輸入食品など商品の欠品、チラシ休止やイベント中止による需要減のほか、開店前の行列対応や点数制限を守らない過度な買い占めへの対応、商品の入荷問合せや苦情対応などに従業員の時間が割かれる点を挙げる回答が目立った。

小中高の一斉休校により、約半数の企業で従業員確保に影響が出ている。小さい子どものいる家庭への対応だけでなく、高校生アルバイトの出勤停止措置を行った企業もある。シフトの調整や、本部からの応援、営業時間の短縮などを行うも、もともと人手不足が続いており、対応に苦慮している。

UAゼンセン協力による従業員からの声では、子どもの世話のための休業に対する周囲の視線や収入面の不安、欠品クレーム対応による精神的疲労感、電車通勤に対する不安などが大きい。

そのほか、従業員用のマスクやアルコール消毒液など衛生用品の不足、従業員が感染した場合などの対応、商品の安定供給への懸念、仕入先の資金繰り悪化など事業継続への懸念などが回答として寄せられている。

全国スーパーマーケット協会としましては、地域の「食のライフライン」を守るスーパーマーケットが、これからも安定して食品の提供を実施できるよう、従業員の不安を取り除くための「休業補償」や「業務用のマスクや衛生用品の安定供給」を求めるとともに、「感染者発生時の、保健所による対応の標準化」「中小企業の資金繰り支援」などを求め、スーパーマーケットの事業継続、国民の食生活維持に寄与したいという。

調査は3月11日~19日、スーパーマーケット名鑑掲載企業966社を対象にFAX・WEBを併用して実施した。回収件数は222社で回答率23.0%。

新型コロナウイルスの影響に関する実態調査

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