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ワタミ/「から揚げ」デリバリー強化「自社配送」で配達手数料削減

2020年06月22日 17:10 / 経営

ワタミは6月22日、自社デリバリー戦略として「ワタミデリバリー」を立ち上げ、同日都内で戦略発表会を開催した。

「ワタミデリバリー」は、ワタミの外食事業の中でも持ち帰り比率の高い「から揚げの天才」「bb.qオリーブチキンカフェ」の2業態を対象に、自社で配送を行うもの。

7月1日から、「から揚げの天才」「bb.qオリーブチキンカフェ」のそれぞれ「大鳥居店」(東京都大田区羽田)で開始し、順次対象店舗を広げていく。

<テリー伊藤さん、渡辺会長>
テリー伊藤さん、渡辺会長

「から揚げの天才」は、揚げたてから揚げとテリー伊藤さんのこだわりの玉子焼きの店。「デカから」1個税別99円、デカから弁当399円からとリーズナブルにから揚げを楽しめる。

<「デカから」1個税別99円と玉子焼きがメイン商品>
デカから」1個税別99円と玉子焼きがメイン商品

「bb.qオリーブチキンカフェ」は、韓国No.1のフライドチキンチェーンで、世界25カ国に2500店展開している。エクストラバージンオイルと香りのよいソイオイルをブレンドし、ヘルシーなフライドチキン1ピース税込290円で提供している。

<bb.qツインスターボックス税込1980円>
bb.qツインスターボックス税込1980円

渡辺美樹会長は、「アフターコロナ時代は、『ついでに』『看板を見てなんとなく』居酒屋に行くライフスタイルではなく、目的買いの時代になった。自粛生活でデリバリーの便利さに気づき、家で家族や親しい人と過ごす生活に変わってきている。ワタミでは、今後変化する時代に対応し、ファミリー向け、テイクアウト・デリバリー業態を強化する」。

「から揚げの天才、bb.qオリーブチキンカフェはそれぞれ1店立ち上げに2500万円、デリバリー導入に1000万円、計6000万円投資すれば、月商1500万円、年間1億8000万円売り上げるビジネスモデルを構築した。この2業態は居酒屋に比べて、損益分岐点が低いのも特長だ」と説明した。

現在のデリバリー比率は、「から揚げの天才」約25%、「bb.qオリーブチキンカフェ」約40%。「bb.qオリーブチキンカフェ」では、3月以降デリバリー売上高の伸びが大きく、5月は3月の月間売上高の2倍を記録した。

「ワタミデリバリー」は、手数料を購入1500円までで350円、1501~3000円で200円、3001円以上は無料と外部サービスに比べ、自社配送により手数料を抑えた。

渡辺会長は「以前お好み焼きの宅配事業を手掛けており、経験上デリバリー売上が500万円以上になると外部デリバリーコストが重くなってくるのがわかっている。ワタミデリバリーでは、デリバリースタッフがデリバリー専業になるのはピーク時のみで、それ以外は店舗スタッフとして働くため、人件費も無理なく運営できる。外部サービスと違い、ワタミの社員が来るという安心感もお客様に提供できる」としている。

「大鳥居店」では、休業中のワタミの他店舗からスタッフがデリバリーの応援に来ているが、今後は店ごとにデリバリースタッフを置く予定だ。

<から揚げの天才・大鳥居店>
から揚げの天才・大鳥居店

「から揚げの天才」は、FC出店を強化しており、7月までに30店体制に拡大、2021年3月までに100店舗体制を目指す。

従来商店街で展開してきたが、郊外ロードサイドでも出店。郊外ロードサイドではカラオケ店「カラオケまねきねこ」を展開するコシダカと3月にFC契約を締結した。

■から揚げの天才
https://karaagenotensai.com/

■bb.qオリーブチキンカフェ
https://bbq-olivechickencafe.com/

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