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買い物満足度/商品の品切れ対応は購買客54%、小売業経営陣と約3割の隔たり

2022年02月24日経営

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自動認識機器の米ゼブラ・テクノロジーズの日本法人、ゼブラ・テクノロジーズ・ジャパンは2月24日、最新の「小売業界のテクノロジー改革に関するグローバル調査」の結果を発表した。また、同日にはオンライン会見を開き、古川正知社長が調査結果について説明した。

<購買客と小売業者では満足度にギャップ>

調査は購買客、小売店の従業員、小売業界幹部の意識や行動を分析する内容で、14回目の今回は、購買客と小売業者の信頼度に大きな隔たりがあることが明らかになった。

具体的には、調査から、その場で品切れの商品を注文する機能の満足度について、小売業の経営陣の81%が満足と答えた一方、購入客は54%となり約3割のギャップがあることがわかった。また、オンラインショッピングの注文を指定通りに対応しているかの信頼度では、小売業経営陣の55%が高い信頼を得ていると回答したが、これに同意した購買客は38%にとどまった。

<古川正知・ゼブラ・テクノロジーズ・ジャパン社長 >

古川社長は、今回の調査結果を踏まえ、「モバイルコマースの台頭」「流通経路の多方向化」「購買方法の多様化」を課題として取り上げ説明した。

<購買者は実店舗とオンラインの境界線がなくなることを希望>

「モバイルコマースの台頭」では、顧客のオンライン購入が進んでおり、最近ではPCに加え、スマートフォンでの購入がトレンドで広がっていると話し、これを背景に調査でも実店舗とオンラインの境界線がなくなることを希望する購入客が69%に上ったと解説した。

また、店舗とオンラインストアの使い分けで、特にミレニアル世代とX世代では実店舗とオンラインストアの融合が身近なものとなっていることから、ミレニアル世代の74%とX世代の73%が、実店舗とオンラインショッピングの融合を求めていると話した。

加えて、実店舗もあるオンラインの小売業者で買い物したいと考えている購入者が69%に上ったという。しかし、こうした購買者の意識に対し「日本の小売りでは店舗とオンラインで商品の在庫を分けるなど、実店舗とオンラインが結び付いた同一のサービスには、まだまだなっていない」と古川社長は指摘した。

<Eコマースによりサプライチェーンは複雑化>

「流通経路の多方向化」では、サプライチェーンが複雑化しており、特に商品の品切れが課題になっていることを挙げた。

古川社長は、調査から、購入客が目当ての商品が品切れの場合、71%が買いに来た商品を手にしないまま店を出てており、そのうち半数の49%が、品切れを理由に答えたことと、品切れを経験した買い物客の62%が代わりの商品を購入していることを説明。「商品がなくても6割の人が、ほかのものを代替品として買ってくれるが、4割は何も買わずに店を出てしまっている」(古川社長)と分析した。

小売業の従業員も最も失望することの第一位を「品切れ」としており、その割合は44%と前年の41%よりも増加した。古川社長は、こうした点から「店舗における在庫状況が悪化している」との見方を示した。

一方で、品切れを防ぐために、常にリアルタイムで可視化することに対し、小売り経営陣の87%、店舗従業員の75%が非常に難しいと考えていると答えており、業態別では食料品店90%、ドラッグストア82%、コンビニ80%、量販店88%が小売業界全体の大きな課題と回答したとの結果を示した。

<返品を頻繁に繰り返す顧客は53%と2021年より18%増加>

「購買方法の多様化」については、特に商品の返品について言及。調査で、10人中8人の買い物客が、通販、実店舗を問わず、購入したところから簡単に返品できる方がよいと考えているという結果と、店舗従業員が店頭返品で続いている問題で、返品を頻繁に繰り返す顧客が53%と、2021年よりも18%も増加したことに触れ、「商品の返品が問題となっている」(同)と話した。

さらに、古川社長は、3つの課題に対する解決策についても説明した。

「モバイルコマースの台頭」では、オンラインストアと実店舗とのシームレスなサービス提供、「流通経路の多方向化」については、サプライチェーン全体のリアルタイム在庫管理と在庫の可視化で、購買客と店舗従業員の満足度を向上させる必要があるという。

「購買方法の多様化」に対しては、オンラインで購入した商品の店舗での返品ニーズ増加に対して、店舗の返品処理プロセスの簡素化と改善が求められているとした。「いずれにしてもテクノロジーで解決することが重要」(同)という。

古川社長は、そのための重点的に行うべきIT投資として「タスク管理の自動化」と「ウエアラブルの活用」を挙げた。

<重点的に行うべきIT投資「タスク管理」>

調査でも「タスク管理の自動化」では、小売業でタスク管理ソフトウエアの利用が進むとともに、72%の従業員が「レポートを読んだり、自分で適切な作業を把握することで、日常業務が自動的に指示される方を歓迎する」と答えるなど、IT技術を許容する結果が出ており、「この領域への投資は進んでいく」(同)という。

<重点的に行うべきIT投資「ウエアラブルの活用」>

「ウエアラブルの活用」については、ウエアラブルコンピューターの導入で顧客体験が向上すると考えている従業員の割合が69%と2021年から7ポイント増加したことから、現場からのニーズが高いとみている。

古川社長は「全体としてテクノロジーの活用し、買い物客と小売業者の満足度のギャップをどうやって埋めていくかが重要になる」と締めくくった。

今回発表された第14回のグローバル調査は、2021年6月~7月の期間、北米、中南米、日本含むアジア太平洋、欧州、中東の購買客、小売店従業員、小売り経営陣の5110人に聞き取り調査で行った。

■第14回小売業界のテクノロジー改革に関するグローバル調査概要
調査企画:ゼブラ・テクノロジーズ・コーポレーション
調査期間:2021年6月~7月
調査実施:Azure Knowledge Corporation(米調査会社)
調査対象:購買客、小売店従業員、小売業経営陣5000人以上
調査方法:聞き取り調査
調査地域:北米、中南米、アジア太平洋(日本含む)、欧州、中東

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