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ゴディバジャパン/販売チャネルを拡大、日常的な利用目指す

2023年08月03日 14:03 / 経営

ゴディバジャパンは現在、コンビニエンスストアなどとのコラボ商品の開発、8月4日にオープンする世界初出店のゴディパンやカフェ業態など生活者との接点を増やし、販売チャネルを拡大する戦略を推進している。

<新業態ゴディパン本店>

ゴディバは、日本に、プレミアムチョコレートの先駆けとして1972年に進出後、現在では300以上の店舗を運営している。国内では、定番のギフトとして選ばれることも多く、高品質で、やや敷居の高いイメージが定着している。その一方で、ゴディバジャパンは自社ブランドの大衆的な普及を目指し、各メーカーとのコラボなどを通じてリーズナブルな価格帯での商品展開を続けてきた。

ゴディバジャパン サプライチェーン,IT&プロダクトオペレーション本部 マーケティング ベイクドカテゴリー/アトリエ/ライセンス部長の奥村和子氏は、8月2日ゴディパンの内覧会で、同社の戦略について「コンビニとのコラボ商品など積極的に取り組むほか、オケージョン需要に応え、さまざまな業態で拡販している最中だ。日常の中には、おひとりさまでの利用や、ギフト需要、カフェでひと休みしたり、パンを購入して中食をとるなど、さまざまなオケージョンがある。ゴディバを通して、デイリーにおいしい時間を過ごしていただきたい。いろんな方々に楽しんでもらえるようにアプローチをしている」と話す。

<ゴディバ×ローソンのコラボ商品>

※2018年流通ニュース編集部撮影

これまでゴディバが展開してきたコンビニコラボも戦略の一環だ。その中でも目にする機会の多いローソンとのコラボは、2017年6月にスタート。一期一会をテーマに商品開発し、スイーツ、ベーカリー、マチカフェ、アイスクリームなどのカテゴリーで展開する。同シリーズは、2023年3月時点でシリーズ累計5500万個以上の販売数を記録した。このほかにも、コンビニ限定でゴディバ ジャパン監修のチルドカップ飲料を展開、コメダ珈琲店の人気デザート・クロネージュなどともコラボしている。

<チョコレートバーも店内製造だと話すヤニック氏>

ゴディバの新業態については、内容がすぐにまとまる時もあれば、今回のゴディパンのように構想で2年かかることもあるという。「GODIVA Bakery ゴディパン 本店」(東京都千代田区)は、日本国内で中食需要の高いベーカリー業態での出店で、店内製造にこだわった菓子パンや総菜パンを用意。日常的に購入しやすい商品の販売を目指し、400円前後の価格帯でラインアップした。

ゴディバブランドを展開するにあたり、全28種のパンをエグゼクティブシェフ・ショコラティエ/パティシエのヤニック・シュヴォロー氏によるレシピをもとに展開。商品ラインアップは同氏とゴディバジャパン側で半々くらいの意向で固め、日本で親しみやすい品目が並ぶ。商品開発にあたり、カレーパンなど、日本ならではの大衆的な商品づくりに苦心を重ねた。同店ならではの特徴として、店内にチョコレートのための低温ルームキッチンを用意。冷蔵で提供するコロネの中に隠れているダークチョコレートのバーも、同店で製造したものを商品内に挿している。

<こだわりの商品が並ぶ>

「町のパン屋さん meets ゴディバ」というコンセプトはゴディバジャパンの意向だという。奥村部長は、東京に世界初のベーカリー業態を出した理由について、「東京の中でも、特に有楽町・銀座は、新旧さまざまな要素が混在するワンダーランドのような場所だ。そのような場所に1号店を出すことで顧客に喜ばれると考えた。我々はパンの分野ではまだ初心者。時間帯によってアイテムのニーズが異なるはずなので、顧客ニーズに対して臨機応変に対応した店舗づくりを心掛け、さまざまな方に愛される店舗を目指す」と説明している。

また、今後の展開については「今後5年間で約20店舗を出店していきたい。そのためには各店舗ごとに専属のシェフを用意する必要がある。具体的な計画は未定だが、駅ナカやデパ地下での展開はありうると思う。そうした場合、今回と同じような店舗にするか、規模を縮小するかは分からないが、ゴディパンのブランドが定着するまでは、違う売場に数品だけパンが混じっているのではなく、今の店舗形態のように世界観を大事にしたい」と語った。

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