セブンイレブン/電子棚札など省人化設備の実験店「麹町駅前店」
2019年12月19日 17:10 / 店舗レポート
セブン‐イレブン・ジャパンは12月19日、省人化など新設備の実証実験を行う店舗「セブン-イレブン麹町駅前店」を報道陣に公開した。
3月に発足したセブン-イレブン「省人化プロジェクト」の一環で、人手不足、従業員の店内作業軽減対策の各種設備の実験、顧客満足度向上のため新商品の試験販売などを継続的に行う拠点として既存店を12月12日リニューアルした。
電子棚札を通常店として初めて全売場に導入、セルフレジ、たばこ販売の改善、セルフ式で取り出すファストフード、人流を記録するカメラなどを取り入れた。
同社では、「今年3月発足した省人化プロジェクトの第3弾となる店舗。店舗スタッフの作業を1日検証したところ、レジ回りの作業、品出しなど店内移動の負担が大きいことがわかった。他店で実験した結果改善した機器、新たな設備を含め、レジ関連作業、品出しなどの負荷を軽減する施策を試し、短期間で検証結果を反映させる」。
「本社近くの直営店のため、社員が立ち寄り、設備への反応など生の声を今後の改善に生かせる。設備に加え、シフト・作業割当表の自動作成といったシステム面の改善含め、オーナー、スタッフの業務負荷を軽減、顧客利便性の高い店にしていく」と説明した。
有人レジ4台、セルフレジ5台(うち現金利用可能2台、完全キャッシュレス3台)を設置。有人レジも自動釣銭機を付け、レジ作業の負担を3分の2に減らせるという。
煙草はタブレットで販売。棚の指定した銘柄の位置が光るため、スタッフは迷わず取ることができる。
初めてファストフードのセルフ式棚を採用。従来のレジで店員に注文する方式では、混雑時注文をためらうこともあったが、セルフ式で商品を取り出せるため、お客の心理的負担が減らせるという。
吊り下げ式の菓子類のフックは、傾斜のついたタイプを導入し、陳列しなおす手間を省いた。このフックは、他店で採用したところ、かぎ状になった部分が短かく、商品が落ちやすかったため、今回長めに改良して設置した。
オープンケースは、スライド棚も設置し、商品補充の負担を減らしている。
また、備品の保管もカウンター内に収納できるよう、手に取りやすいダウンキャビネットを取り入れ、レジ周辺の消耗品を効率的に保管。バックヤードまで補充に行かなくてもすむようになっている。
天井には防犯用以外にもカメラを取り付け、人流、ヒートマップを把握。今後、オーナー、スタッフ、店舗サポートの社員がこのデータを生かし、顧客分析に生かしていく考えだ。
実験的に、セルフで作る「グリーンスムージー」、紙ストローなど環境対応商品、エノテカ・コーナーなど高価格帯のワインを取り入れた。
紙ストロー、木製スプーンなど環境にやさしいカトラリー類も購入できる。
ワインでは、初のエノテカ・コーナーを設置した。
900円から5000円まで幅広く品ぞろえ。12月12日のリニューアルオープン後、高価格帯のワインも売れており、高価格のワインの需要があることがわかったという。
すぐ飲みたいお客向けに、シャンパン、白ワインなど冷やしたワインも用意している。
■セブン‐イレブン麹町駅前店
所在地:東京都千代田区二番町4-3
店舗面積:約180m2
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