JR九州/長崎駅で清掃業務の実証実験開始、ロボットやIot技術活用
2022年10月04日 13:00 / 経営
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JR九州グループでビルメンテナンス業などを行うJR九州サービスサポートは10月1日、西九州新幹線開業にあわせ、長崎駅において清掃ロボットなどの実証実験を開始した。
同社では、コロナ禍における施設の清潔さの維持と将来的な労働人口の減少を見据え、ロボットやIot技術を活用した質の高い清掃で、利用客が気持ち良く施設を使えることを目指している。
長崎駅での実証実験では、自律式自動洗浄ロボット導入による省力化や、Iot技術を活用した分別ゴミ箱遠隔監視システムの導入による回収業務のCBM化(Condition Based Maintenance:状態に応じたメンテナンス)など、清掃品質と業務の効率性の検証を行う。
今後は、他駅での清掃業務への展開、駅ビルなどの商業施設やオフィス、ホテル清掃業務への導入検討を進め、清掃品質のさらなる向上と新たな清掃業務の在り方を追求していく。
<自律式自動洗浄ロボットの導入イメージ>
まず清掃業務に関して、今回の実験で導入するロボット(Gaussian Roboticsの「Scrubber 50」)は、床洗浄、床磨き、拭き掃除の3つを全自動で実施。事前に記憶させた清掃エリアを3Dカメラとレーザー光で距離や形状を測定するセンサー、転落防止・衝突防止センサーにより、ロボット自身が自分の位置を認識、人や壁、障害物などを自動で検知・回避しながらエリア内をもれなく清掃する。そして回収した汚水は内部フィルターでろ過、再利用して清掃に用いるため、少量の水で清掃できる環境にも優しいロボットだ。長崎駅には1台導入し、1日1.5時間稼働する。
<分別ゴミ箱遠隔監視システムの導入イメージ>
一方の回収業務については、現行、作業ダイヤに基づくゴミ回収作業に、山崎産業の「スマートリサイクルボックス管理システム」を導入。ゴミ箱に取り付けたセンサーで、ゴミの量を測定、一定量を超えると指定されたPCやスマホにアラートメールを発信し、作業者にゴミ回収時期を知らせることで、業務のCBM化を図る。そしてゴミの堆積量やピーク時間、回収の回数などを統計化し、さらなるサービス向上と業務効率化につなげていく。また、内蔵した温度センサーにより防犯・防災対策も強化する。
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